12月開幕のABBフォーミュラE選手権第5シーズンからワークスチームとして参戦するBMWモータースポーツのイェンス・マルカルト代表は「第5シーズンからフォーミュラEとBMWの新時代が始まる」と語った。
シリーズ発足初年度からフォーミュラEにオフィシャルカー・パートナーとして関与しているBMW。2016年からはアンドレッティ・フォーミュラEチームとタッグを組んでシリーズを戦っている。
そんなBMWは2018年12月にサウジアラビアで開幕する第5シーズンから、アンドレッティとの関係を強化する形でワークス参戦を開始。第4シーズンのチャンピオンであるアウディや第5シーズンから参戦を開始するニッサンなどと火花を散らすことになる。
BMWがタッグを組んでいるアンドレッティはフォーミュラEの第1シーズンから参戦しているチームで、第4シーズンは2台のマシンを送り込み、1台はBMWワークスドライバーのダ・コスタがドライブ。もう1台は小林可夢偉やトム・ブロンクビスト、ステファン・サラザンがマシンをシェアした。
しかし、アンドレッティはポイントを獲得できないレースが多く、チームランキングでは最下位。ドライバーズランキングではダ・コスタが15位だった。
第4シーズン最終ラウンドのニューヨークE-Prixでは、ルカ・フィリッピ(NIOフォーミュラEチーム)と接触するアクシデントを起こしたダ・コスタは「まずはルカ・フィリッピに謝罪したい。あのアクシデントは僕のミスだ」とコメントしている。
「エネルギーをセーブしようと、かなり早い段階でアクセルから足を離したんだ。彼がアタックを仕掛けていることに気づいていなかった」
「シーズンをふり返ると、本当に多くのことを学んだ1年だった。BMWモータースポーツとしても、ワークスチームとしてエントリーする第5シーズンに向けた準備を整えることが最大の目標だった」
「いくつかのレースでは速さを発揮できていたし、上位を争う場面もあった。ただ、全体的にはドライバーとして望む成績が出せるほどのパッケージになっていなかった」
マルカルト代表は「我々は新シーズンにワークスチームとして参戦するべく“Gen2”マシンの開発に全力を注いでいる」と第5シーズンへの意気込みを語っている。
「数カ月以内に行われるテストセッションや12月のデビュー戦でマシンが戦う姿を見るのが本当に楽しみだ」
「BMWはフォーミュラE初年度から“オフィシャルカー・パートナー”として関わってきた。その時からシリーズの成功を確信していたし、ともに次のステップへ進むときが来たんだ」
大型のリヤウイングなどが装着された攻撃的スタイリングが特徴的な第2世代シャシー“Gen2”で争われるフォーミュラE第5シーズンは12月15日、サウジアラビア・ディルイーヤで開幕する。