舞台『プラトーノフ』が、2019年2月から東京・池袋の東京芸術劇場 プレイハウスほか富山、福岡、静岡、広島、大阪の会場で順次上演される。
同作は数々の翻訳劇を手掛ける森新太郎がアントン・チェーホフの戯曲を演出する「森新太郎 チェーホフ・シリーズ」の第1弾。『プラトーノフ』はチェーホフが没してから約20年後に発見された処女作で、妻子ある教師・プラトーノフが4人の女性との愛に溺れ、破滅していく様を描いている。
主人公のプラトーノフを演じるのは、森新太郎とは初タッグとなる藤原竜也。藤原は「僕が演じるプラトーノフは、自分を愛する4人の美しい女性を弄ぶという、現実世界では経験できない役柄ですので…人生経験豊富な西岡徳馬さんに役作りの相談をしたいと思います(笑)」とコメントしている。ダブルヒロインとして、プラトーノフを愛する未亡人・アンナ役に高岡早紀、プラトーノフの元恋人・ソフィヤ役に比嘉愛未をキャスティング。共演者に前田亜季、中別府葵、西岡徳馬、浅利陽介、神保悟志、近藤公園が名を連ねる。チケットの一般販売は10月20日から開始。
■藤原竜也のコメント
演劇界の次代を担う演出家の森新太郎さんと、今回ようやくご一緒できることを心から嬉しく思います。森さんは、情熱的でパワフルな稽古をするそうなので、しっかりと準備をして稽古に臨みたいです。チェーホフの戯曲に挑戦するのは、2008年の「かもめ」以来になります。現実世界をそのまま切り取ったようなチェーホフの世界に再び浸れることを嬉しく思います。高岡早紀さん、比嘉愛未さんはじめ、今回の共演する多くの方とは初共演です。稽古場で自分をさらけ出して、新しい人間関係を築くことは演劇の醍醐味の一つなので、今回も楽しみたいと思います。僕が演じるプラトーノフは、自分を愛する4人の美しい女性を弄ぶという、現実世界では経験できない役柄ですので…人生経験豊富な西岡徳馬さんに役作りの相談をしたいと思います(笑)
■高岡早紀のコメント
チェーホフ劇に出るのは初めてです。今回、藤原竜也さん演じるプラトーノフに想いを寄せる未亡人役を演じます。なぜか私には、未亡人というイメージがあるみたいです(笑)この年齢になっても、このような奔放な女性を演じられるのは女優としてありがたいことだと思います。藤原竜也さんの舞台は何度も拝見していますが、彼はまさに「舞台の人」。本当にパワーのある方なので、舞台で初共演できることを楽しみにしています。
■比嘉愛未のコメント
本格的な翻訳劇に出演させて頂くのは初めてです。戯曲を読ませて頂き、リアルな人間のどろどろした部分を舞台で表現することに興味を持ち、今回チャレンジさせて頂きたいと思いました。演出家の森さんは妥協のない方だそうですが、とことんついて行きたいと思います。ワクワクするお仕事はたくさんありますが、今回のようにゾクゾクすることは滅多にありません。今から、稽古が始まるのを楽しみにしています。
■森新太郎のコメント
チェーホフの作品を不条理劇のように感じるときがあります。なにも起きない。どこへも行けない。そして、沈黙……。その救いがたい光景はなぜか滑稽至極でもあり、ほとんどナンセンス・コメディーの域です。殊に『プラトーノフ』はそんな作品かもしれません。強烈な馬鹿馬鹿しさと痛々しさが、常に同居しています。哀しいかな、この現実世界のまさに映し鏡です。実力派の俳優陣17名と共に、骨身に沁みるチェ―ホフ劇をお届けできたらと思います。