FIA F2に参戦するトライデントは、チームのドライバー、サンティノ・フェルッチとの契約解消を発表した。
2016年からハースF1のテストドライバーを務めていたアメリカ出身のフェルッチ。2017年シーズンはDAMSからGP3に6レース参戦、シーズン途中でトライデントに移籍しF2にステップアップ、2018年は引き続きトライデントからF2にフル参戦していた。
今年6月には、負傷したピエトロ・フィッティパルディの代役として、インディカー・シリーズのデトロイト戦にも出場いている。
そんなフェルッチはシルバーストンで行われたF2第7戦イギリスで、レース後のクーリングラップ中、僚友アルジュン・マイニに対して故意に接触。これについての事情聴取をフェルッチが拒否したため、レーススチュワードはフェルッチに対して2大会4レースの出場停止処分を科した。
このほか、イギリス戦のレース2ではマイニをレース中に意図的にコース外へと追い出したとして、レース結果からの除外された。また、パドック内でグローブを外しスマートフォンを操作しながらマシンを運転していたとことが発覚し、6000ユーロ(約78万円)の罰金が科されており、フェルッチは一連の行動について自身の公式Twitterに謝罪文を掲載していた。
チームは公式ホームページで声明を発表。そのなかで、フェルッチとの契約解消に至った経緯を「この決定(フェルッチとの契約解除)は、シルバーストンで発生した出来事のほかに、ドライバーによる支払い義務についての重大な違反によって引き起こされた」と説明し、契約違反があったことを明かした。
「F2シーズンの開始以来、フェルッチはスポンサーによる義務履行の失敗を理由に、チームへの代金支払いが滞っていたことを正当化していた」
「このような問題を抱えていたにも関わらず、6月1~3日にデトロイトでのインディカーシリーズに参戦するための必要な資金を有していた。トライデントとの契約を尊重していなかったことは明白である」
この件についてチームは、問題解決に向け弁護士を擁立するという。
なお、フェルッチの代役については、後日発表される予定だ。