2018年4月にジム・マイヤー氏を共同オーナーに迎え、チーム名をマイケル・シャンク・レーシングからマイヤー・シャンク・レーシング(MSR)へ改称してIMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップに参戦している同チームは、現在GTデイトナ(GTD)クラスでランキング2位につけているキャサリン・レッグ/アルバロ・パレンテ組の86号車アキュラNSX GT3を、シーズン残り全戦に出場させると発表した。
昨年に引き続き2018年シーズンも93号車と86号車の2台のアキュラNSX GT3をシリーズに投入しているMSRだが、今季は体制を刷新。
2台体制でのフル参戦ではなく、ローソン・アシェンバッハ―/ジャスティン・マークス組93号車NSXのみがフルシーズンエントリーし、レッグ/パレンテ組86号車NSXは、デイトナ24時間やセブリング12時間などの耐久イベント全4戦からなるNAECノースアメリカ・エンデュランスカップにのみ出場するとアナウンスされていた。
そんななか迎えた2018年シーズン、レッグとパレンテのドライブする86号車NSXは開幕戦のデイトナ24時間でクラス2位表彰台を獲得すると、第2戦セブリング12時間でも僚友93号車を上回る順位でフィニッシュした。チームはこの結果を受けて第4戦ミドオハイオと第5戦デトイロイトのスプリントレースでも86号車を走らせることを決断している。
この決定に応えるように、レッグ組86号車NSXはスプリント形式のレースでも躍進をみせる。アキュラの“ホームレース”となったミドオハイオでクラス2位を獲得すると、デトロイトでは僚友93号車NSXを従えて今季初優勝をNSX勢のワン・ツーで飾った。さらに、当初から出場予定だった第6戦ワトキンス・グレンでも2位に入り、ミドオハイオから3戦連続で表彰台を獲得してみせた。
こうした活躍によって86号車NSXは現在、48号車ランボルギーニ・ウラカンGT3を走らせるポール・ミラー・レーシングに次ぐチームランキング2位、ドライバーランキングでもレッグがトップとわずか3ポイント差の2位につけている。チームは今後、フル参戦している93号車NSXに加えて86号車NSXもシーズン残り5戦に出場させ、NAECでの王座獲得と同時にウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップ・GTDクラスのシリーズチャンピオン獲得を目指していく。
「我々は今、チャンピオンシップの上位につけているため、この勢いを維持しさらに上へ行きたいと思っている」と語るのはチームオーナーのマイケル・シャンク氏。
「2台を同時にエントリーさせたい気持ちはあったが、そのマネジメントのために我々の組織に犠牲があってはならないと考えていた」
「そうしたなかで長年に渡ってサポートしてくれているスポンサーと新しい支援者たちが我々に手を差し伸べ、(チャンピオン獲得に向けて)最後まで戦い続けることを助けてくれることに、とても感謝している。今回、86号車NSXの参戦継続が確定したので我々はチャンピオンシップに集中することができる」
IMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップ第8戦ライムロック・パークのエントリー数は当初18台だったが、MSRの追加エントリーによって、GTル・マン(GTLM)とGTDの2クラスで合計19台となっている。