2018年07月19日 11:02 弁護士ドットコム
東京都目黒区は7月17日、ふるさと納税の返礼品に人気音楽グループ「EXILE」関連グッズを加えると発表し、ネットで話題になっている。EXILEが所属する芸能事務所「LDH JAPAN」(東京都目黒区)の本社が中目黒にあり、区の担当者は「目黒区にゆかりがありお礼の品としてふさわしい」と話している。
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今回追加される「EXILE」関連グッズは、LDH Kichenが中目黒や恵比寿に展開する飲食店の招待券やアーティスト名がプリントされたTシャツやパーカーのセットなど4種類で、いずれも8月から選べるようになる予定。
中目黒はEXILEファンにとって、ダンススタジオやグッズを扱う公式ショップなどがある「聖地」。メンバーは下積み時代から中目黒で過ごしており、同社は今回のグッズ追加について「地元貢献にぜひ協力したい」と話しているという。
2008年に導入されたふるさと納税制度をめぐっては、東京23区は税収の流出に悩まされている。地方自治体が、肉や果物など地元の豪華な特産品を目玉に寄付を集めるのに対し、都市部では用意できる特産品に限界もある。
目黒区は2017年12月からふるさと納税のポータルサイト「ふるさとチョイス」を活用し、区外居住者には目黒区にゆかりのある返礼品の送付を始めた。開始から7カ月で約1748万円の寄付金が集まったが、減収額には遠く及ばない。2018年度はふるさと納税により約15億円の減収となる見込みだ。
今回の「EXILE」関連グッズ以外にも、区内のホテルのおせちやスイーツ店の菓子など計16点を返礼品に追加。今後寄付募集に力を入れていく。
総務省は4月1日、「ふるさと納税の返礼品は原則として地場産品にするように」との通知を各都道府県あてに出しているが、企画経営部の担当者は「(EXILEは)目黒区に事務所があり、地元ということになる」と胸を張る。「目黒区には黒毛和牛はない。今後どこまで効果が出るかはわからないが、これをきっかけに少しでも目黒区を知ってもらえたら嬉しい」と話していた。
(弁護士ドットコムニュース)