モンスターエナジーNASCARカップは7月10日と17日の2日間、シャーロット・モーター・スピードウェイでテストを開催。今年から導入されるロードコースレイアウトに多くのドライバーが苦戦し、マシンフロントを大破するクラッシュも起きた。
NASCARのチャンピオン決定戦“プレーオフ”第3ラウンドとして開催されるシリーズ第29戦シャーロットは、プレーオフ史上初のロードコース戦として開催。またレース距離も400kmとロードコース戦としては過去最長距離で争われる。
本戦に先駆けて行われたテストではおもにターン1とターン3で多くのドライバーが苦戦。なかでもルーキードライバーのウィリアム・バイロン(シボレー・カマロZL1)はターン1の餌食となったドライバーのひとりだ。
バイロンは17日(火)午後のセッションでターン1への進入が遅れ、タイヤスモークを上げながらブレーキングしたものの、充分にスピードを落とせないままランオフエリア先のタイヤバリアに激突。マシンのフロント部分が大破してしまった。
また、10日のセッションではおなじくルーキーのバブル・ウォレスJr.(シボレー・カマロZL1)もターン1でクラッシュを起こしている。
「(ターン1の)アプローチポイントを逃してしまったんだ。あわててブレーキを全力で踏み込んだ」とバイロン。
「こんなことは初めての経験だけど、ちっとも楽しくはないね」
また下り勾配の先に待ち構える右コーナーのターン3でもクラッシュやコースアウトするドライバーが続出している。
ライアン・ブレイニー(フォード・フュージョン)は、このターン3へのブレーキングでリヤがスライド。ドリフト状態のままアウト側のタイヤバリアに左リヤをぶつけるアクシデントを起こした。
事前のスポンサー撮影でコーナーをチェックしたというジョーイ・ロガーノ(フォード・フュージョン)は「ひと目見ただけでチャレンジングなコーナーだと思った」と述べている。
「コーナー自体は単純な右コーナーだけど、下り勾配の先にあるのにバンクがついていないんだ。そのおかげでマシンは本当に信じられないくらいルーズになる」
「(NASCARで走るのに)不適切なコーナーだと言わざるを得ない。(ほかのトラックにも)いくつか不適切な箇所はあるけど、ここはそのなかでもトップレベルのひどさだよ」
なお、運営側は今回のテストを受けてコースレイアウトの最適化に取り組んでおり、テスト期間中にはインフィールドセクションからオーバルへ抜けるターン8に置かれていたランブルストリップを撤去。ドライバーがよりスムーズにオーバルへ向けて加速できるように変更が加えられている。