アウディ、フォーミュラE最終ラウンドの初戦でワン・ツー・フィニッシュ
◆ルーカス・ディ・グラッシがニューヨークで開催された2連戦のレース1で優勝
◆アウディスポーツ・アプト・シェフラーにとって今季2度目のワン・ツー・フィニッシュ
◆チームランキングではトップとの差が33ポイントから5ポイントへ縮小
2018年7月14日 ニューヨーク:電気自動車のレースシリーズ、フォーミュラE選手権の最終戦となるニューヨークラウンドが開催されました。土日2日連続での開催となるニューヨークの初戦(第11戦)においてアウディスポーツ・アプト・シェフラーはワン・ツー・フィニッシュを飾り、チームタイトル獲得へ向けてトップとの差を大幅に縮めました。
有終の美を飾るための最高の舞台が整いました。アウディスポーツ・アプト・シェフラーは、チームランキングにおいて、ニューヨークラウンドの直前ではトップとの差が33ポイントありましたが、土曜日のレースを終了した時点で、その差をわずか5ポイントとしました。
ルーカス・ディ・グラッシとダニエル・アプトは、アウディe-トロン FE04で力強いパフォーマンスを見せ、圧倒的な強さでワン・ツー・フィニッシュを決めました。アウディのワン・ツー・フィニッシュは、今年の5月にベルリンで開催された第9戦以来、これで2回目となります。
マンハッタンスカイラインを望む市街地コースで開催されたこのレースでは、アクシデントにより長時間にわたってセーフティカーが入る展開となり、レース周回数も45周から43周へ短縮されました。ディ・グラッシは、チームメイトのアプトに0.965秒の差をつけてチェッカーフラッグを受けました。
ディ・グラッシにとって、この勝利はフォーミュラE通算8勝目、6戦連続の表彰台獲得となります。11番グリッドからスタートしたディ・グラッシは、見事なオーバーテイクを連発して観衆を沸かせ、レギュレーションで規定されているマシン交換の前までに、トップを走行するチームメイトのアプトに次ぐ2番手までポジションを上げました。
一方、5番グリッドからスタートしたアプトは、わずか6周でトップへと躍り出ました。マシン交換の直後、ディ・グラッシは、アプトのわずかなミスを見逃さず、チームメイトをオーバーテイクすることに成功します。
優勝したディ・グラッシは「今日のマシンは、レーシングカーと言うよりは、ロケットのようでした」と感想を述べています。
アプトは「今日は絶対に優勝できると思っていたのですが、僕たちにはチームタイトルを獲るという共通の目標があります。マシンの性能を考えれば、明日のレースでも優勝できるはずです」とコメントしました。ファステストラップを記録したアプトは、ポイントをさらに追加して、チームタイトル獲得に向けて弾みをつけました。
チーム代表のアラン・マクニッシュは、次のように述べてチームを鼓舞しています。「最初に、昨年のルーカスに代わってドライバーズチャンピオンを獲得したジャン-エリック・ベルニュを祝福したいと思います。しかし、私たちは今日のレースで彼のチームに大きく近づきました。レース前までは大きく離されていたポイント差を、わずか5ポイントにまで詰め寄ることに成功しました。その結果、状況は大幅に改善し、チームタイトルの行方は完全に私たちの視程に入っています。明日の最終対決を楽しみにしています」
アウディがフォーミュラEのチャンピオンに輝く
◆ワークスとして初参戦したシーズンでチームタイトルを獲得
◆ルーカス・ディ・グラッシが最終戦で2位に入りドライバーズランキング2位を確定
◆ダニエル・アプトはファステストラップを記録して3位表彰台
2018年7月15日 ニューヨーク:フォーミュラE選手権の2017/2018シーズン最終戦となる第12戦が、ニューヨークで開催されました。このレースでアウディスポーツ・アプト・シェフラーは見事な逆転劇を演じて、チームタイトルを獲得しました。
2連戦となるニューヨーク最終ラウンドの前には、トップチームとの差は33ポイントあり、挽回困難な状況に見えました。しかしアウディは、この2連戦でワン・ツー・フィニッシュを含め表彰台に4度上がり、獲得可能な最大ポイント94ポイントの内78ポイントを得て、2ポイント差による大逆転に成功しました。
ニューヨークでの息詰まる最終決戦に決着がつきました。フォーミュラE選手権のチームタイトルの行方は最終戦のファイナルラップにまでもつれ込み、激しいタイトル争いが展開されました。最終的な差は、わずか2ポイントでした。
土曜日と日曜日に2連戦が行なわれた最終ラウンドは、ニューヨークのマンハッタンを一望できるブルックリンの市街地コースで開催されました。日曜日のレースで、ルーカス・ディ・グラッシは2位でチェッカーを受けました。
これにより、ディ・グラッシは、7戦連続で表彰台を獲得して、ドライバーズランキング2位を確定させました。今シーズン、ディ・グラッシは、最初の4戦ではポイントを獲得することはできませんでしたが、第6戦以降は、すべてのレースで表彰台に登っています。
ディ・グラッシは、次のようにコメントしています。「最初の4戦でノーポイントだったにもかかわらずドライバーズタイトルで2位を獲得できたことは、ちょっとした奇跡といえるでしょう。最終的には、僕にとってもチームにとっても素晴らしいシーズンとなりました。僕たちは、決してあきらめませんでした。信じられないような逆転劇でチームタイトルを獲得できたことが、それを証明しています」
ディ・グラッシはフォーミュラE参戦の通算戦績として合計611ポイントと27回の表彰台を獲得していますが、これは初開催から4年が経過したフォーミュラEで歴代トップとなります。
チームメイトのダニエル・アプトは、3位でフィニッシュして15ポイントを獲得すると同時に、ファステストラップも記録して1ポイントを追加し、最終戦での劇的なチームタイトル獲得に大きく貢献しました。アプトがファステストラップを記録したのは、これで4回目となります。
これにより彼は、今シーズンもっとも多くのファステストラップを記録したドライバーとなりました。アウディスポーツ・アプト・シェフラーは、12戦開催されたレースの内、7戦でファステストラップを記録し、チーム記録を達成しています。
アプトは次のようにコメントしています。「大きな目標を持ってこのレースに臨み、それを達成することができました。素晴らしい逆転劇を演じることができて嬉しいです。チームスタッフ全員でこの喜びを分かち合いたいと思います。タイトルを獲得できたのは、現場のスタッフだけでなく、パートナーのみなさま、インゴルシュタット、ノイブルグ、ケンプテンのスタッフ全員のおかげです」
アプトは今シーズン2回の優勝を果たし、最終ラウンドのニューヨークでさらに2回表彰台に登壇して合計120ポイントを獲得し、彼の4年のキャリアで最高位となるドライバーズランキング5位を確定させました。
チーム代表のアラン・マクニッシュは、次のように述べています。「最後の一瞬まで手に汗握る展開となりましたが、ついにチームタイトルを獲得しました。ルーカス(・ディ・グラッシ)とダニエル(・アプト)を祝福したいと思います。浮き沈みの激しいシーズンとなりましたが、彼らはつねにベストを尽くしてくれました。今日の大一番でも素晴らしい結果を出してくれました。ドイツの拠点でハードワークを続けてくれたスタッフにも感謝します」
アウディモータースポーツ代表のディーター・ガスは、次のように付け加えています。
「ニューヨークに来たとき、チームタイトル獲得は非常に険しい道のりに思えていました。しかしレースはスリリングな展開となり、最終コーナーでは固唾をのんでレースを見守りました。アウディスポーツ、アプト、そしてシェフラーのスタッフ全員に感謝したいと思います」
技術パートナーのシェフラーは、フォーミュラEの最終ラウンドにおいて来シーズンの見通しを発表しました。土曜日の夕方、ニューヨークの摩天楼のなかで開催したイベントにおいて、駐米ドイツ大使のDr.エミリー・ヘイバーを含む約300人のゲストが招かれ、新しいアウディe-トロン FE05のプロトタイプがお披露目されました。
このマシンはシェフラーとアウディがふたたびタッグを組んで共同開発したパワートレインを搭載しています。第2世代に進化したマシンで戦うフォーミュラE選手権の2018/2019シーズンは、今年12月の半ばにサウジアラビアの首都、リヤドで開幕します。
※本リリースは、AUDI AG配信資料の翻訳版です。