モビスター・ヤマハ・MotoGPのマーべリック・ビニャーレスが、MotoGP第9戦ドイツGPでポディウムに上った。第8戦オランダGPに続き、2戦連続となる表彰台の獲得だ。
「(第8戦)アッセンではマシンに以前と同じようなフィーリングが戻ってきた」
ドイツGPを前に、ビニャーレスはそう語っていた。前戦オランダGPでは久しぶりの表彰台。しかもまれに見る混戦のなかで獲得した3位表彰台だった。しかしその勢いをもって乗り込んだはずのザクセンリンクの初日、ビニャーレスは苦戦を強いられる。総合6番手はヤマハが苦手とするザクセンリンクでは悪くないポジションにも思われるが、ビニャーレスが語るところによると、「ここに来てマシンのフィーリングが変わってしまったように感じる」ということだった。
それでも予選では好調さを取り戻し、4番グリッドを獲得。2列目から決勝レースを迎えた。序盤こそ出遅れ、一時は7番手にまでポジションを落とすが、ビニャーレスは堅実な走りでじわじわと順位を上げる。
「最も重要な、レース終盤の残り10周に重点を置いて、作業を進めてきた」
ビニャーレスがそう語るとおり、アンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ・チーム)やアルバロ・バウティスタ(アンヘル・ニエト・チーム)、ホルヘ・ロレンソ(ドゥカティ・チーム)を交わすと残り5周で4番手にまで浮上する。
さらに残り2周で3番手のダニロ・ペトルッチ(アルマ・プラマック・レーシング)をパスし、2番手のロッシの背を追った。最終的にはロッシに届くことはなかったが、その差1秒以内にまで詰め寄ってのチェッカーとなった。
「レース終盤に力強い走りができた。まだ改善点はあるけれどね。今日はオーバーテイクが難しかった。挑戦はしたけれど、あらゆるところで膨らんでしまったんだ。でもタイヤのグリップが落ち始めた終盤には、オーバーテイクをすることができた。レースペースはだいたい1分21秒8から1分21秒9を刻んでいて、これは期待していたとおりだったね」
2戦連続の表彰台に、元気を取り戻しつつあるビニャーレス。シーズン後半戦、モビスター・ヤマハ・MotoGPとビニャーレスの快進撃を見ることができるだろうか。