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キャセイ、エアバスA350-1000型機を日本初就航 8月と9月に関空に22往復運航へ

2018年07月18日 18:42  TRAICY

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キャセイパシフィック航空は7月17日、6月に受領したエアバスA350-1000型機を、関西国際空港で報道陣に公開した。

同型機の商業フライトとして日本への初就航となり、香港を午前7時57分に出発し、大阪/関西には午後0時35分に到着した。折り返しとなるCX595便の出発に合わせ、グレン・デヴォンポート機長とナンジー・ルイインフライト・サービス・マネージャーへの花束贈呈と記念撮影が行われ、乗客には記念品を配布した。

エアバスA350型機の最長胴機で、エアバスA350-900型機より全長が約7メートル長い。座席数はビジネスクラス46席、プレミアム・エコノミークラス32席、エコノミークラス256席の計334席で、エアバスA350-900型機と比べ、ビジネスクラスは8席、プレミアム・エコノミークラスは4席、エコノミークラスは42席増加した。航続距離は15,000キロと両機種ともに変わらない。主脚は1脚あたりのタイヤの数を6輪に大型化した。騒音の軽減や、機内での与圧を低く保つことができ、疲労軽減にもつながる。

ビジネスクラスはエアバスA350-900型機と同様のゾディアック製の改良型シートで、「1-2-1」配列。オットマンの下など複数の収納場所を設けた。機内エンターテインメントには、邪魔されたくない時間や起こしてほしい時間を客室乗務員に知らせることができる機能を設けた。例えば食事を食べたい時、着理事など、起こしてほしい時間を設定できる。モニターは18.5インチで可動式、ビデオハンドセットは4.3インチ。ボタン一つでフルフラットにできるボタンも配置、背もたれ、座面、フットレストを個別に調整することもできる。

プレミアムエコノミークラスはロックウェル・コリンズ製のシートで、「2-4-2」配列。ゆったりとしたシートピッチと座席幅が特徴的で、12.1インチモニターと大型レッグレストを設けている。

エコノミークラスはHAECOキャビン・ソリューションズ製のシートで、「3-3-3」配列。タブレットホルダーを設けたほか、ヘッドレストを改良した。機内エンターテインメントはタッチパネル式で、バルクヘッド席ではリモコンを備える。73列から75列目の中央列にも頭上に荷物入れを備えた。モニターサイズは11.1インチとなる。

全席でUSB電源とAC電源が利用できる。機内エンターテインメントとインターネット設備はパナソニック・アビオニクス製で、機内Wi-Fiの利用もできる。

客室乗務員は、インフライト・サービス・マネージャーのほか、ビジネスクラスに5人、エコノミークラスに7人の計13人が乗務する。機体最後部のクルーバンクには8人を収容できる。ジャンプシートを最後尾のギャレーに2席追加で設けている。2016年より22機を導入しているエアバスA350-900型機と共通している点が多く、新たな訓練は必要としないという。

キャセイパシフィック航空では2021年末までに20機を導入する計画。うち8機は2018年中に受領し、2機目は7月19日にフランス・トゥールーズで受領し、翌20日に香港に到着するする予定。9月15日からワシントン、10月28日からマドリードと香港を結ぶ路線に投入する。その後はテルアビブ、アムステルダム、マンチェスター、チューリッヒと香港を結ぶ路線に順次投入していく。習熟飛行のため、8月から9月にかけて、大阪/関西~香港線に計22往復44便を投入する計画であるものの、確定した予定はないという。アジア各地へも運航する。