7月18日、カワサキは2013年のスーパーバイク世界選手権(SBK)の覇者トム・サイクスとの契約を、2018年シーズン限りで終了することを発表した。
2008年、ワイルドカードでリズラ・スズキからSBKデビューを果たしたイギリス人ライダーのサイクス。第10戦ブランズハッチと第11戦ドニントンの2ラウンド4レースを戦い、ドニントンのレース1で2位表彰台を獲得。
2009年はヤマハ・イタリア・チームからフル参戦し、年間ランキング9位を獲得した。チームメイトのベン・スピーズはランキング1位であったため、ヤマハはサイクスと2年目の契約を結ばず、サイクスは2010年からカワサキ・レーシング・チームに移籍することとなった。
低迷期だったカワサキ・レーシング・チームに加入し、2013年には9勝を獲得し、1993年にスコット・ラッセルが成し遂げて以来20年ぶりのカワサキチャンピオンが誕生。
ZX-10RRを駆り今シーズンで9年目を迎えるサイクスは、2012、2014、2016年はランキング2位を獲得。2015年と2017年はランキング3位だった。2015年に移籍してきたジョナサン・レイとともにチャンピオンチームに君臨させた。
サイクスは「その時が来たと感じる。僕のキャリアに変化をもたらし、新たなチャレンジをさがす瞬間だ」とコメント。
「すべてのレースで勝利を狙う時は、限界でプッシュするモチベーションを持つこととマシンはより重要であり、僕はカワサキ・レーシング・チームができるすべてを与えられたと感じている」
「僕はライダーとして活動してきた中で今がベストで、勝ち続けるための経験とパフォーマンスがある。だから今2019年にカワサキ・レーシング・チームのプロジェクトから離れ、新しい目標とチャレンジを探すことに決めた」
「現在は、2018年シーズンの残り4ラウンドで表彰台を獲得することに集中する。レースを楽しむことと、この発表が事実上すべての思索を終えたことを決心した」
「この大きなキャリアの決断タイミングは決して簡単ではないが、僕の個人的な生活も同様に大きな変化に直面するため特に困難だ」
「これに関してはプレッシャーをわずかに感じ、2019年はフルキャパシティで活動できるようにしたい」
現在サイクスは、通算252レースをこなし、34勝、表彰台は106回獲得し、46回の最多ポールポジション記録を現在も更新中だ。
カワサキは6月にレイと2年間の契約を更新したことを発表。来季のカワサキのライダーの去就に注目が集まる。