レッドブル・レーシングは、2019年シーズンに備え、新たにパートナーとなるホンダが今シーズン、グリッド降格ペナルティを気にせずに、トロロッソのマシンに積極的にパワーユニットアップグレードを導入することを望んでいる。
レッドブルとホンダは2019年から2年にわたるパワーユニット契約について合意したことを今年6月に発表した。ホンダは現在のパートナー、トロロッソへの供給も継続する。
4度にわたりF1ダブルタイトルを獲得した経験を持つレッドブルは、2013年を最後に王座から遠ざかっている。現在タイトル争いを行うメルセデスとフェラーリに挑むため、レッドブルはなんとしてもホンダとのパートナーシップを成功させたいと考えており、初年度の2019年に向けてパワーユニットを大きく向上させるため、ホンダには今シーズンのレースを利用してテストを行わせることを望んでいる。
「もちろんホンダの判断に任せる」とモータースポーツコンサルタントのヘルムート・マルコが語ったとAuto Motor und Sportが伝えた。
「だが、開発によって0.1秒見つけ出せたときには、レースにおいてその開発を試すことができる。それによってペナルティを受けるとしてもだ」
2018年F1規則では、21戦のなかで6エレメントのうちICE(エンジン)、ターボチャージャー、MGU-Hは3基に、MGU-K、エナジーストア、コントロールエレクトロニクスは2基に制限され、それを超えるとグリッド降格ペナルティを科される。
ブレンドン・ハートレーはすでに6基目のICE、5基目のターボチャージャー、MGU-H、MGU-K、3基目のエナジーストア、コントロールエレクトロニクスを使用している。ピエール・ガスリーも、4基目のICE、ターボチャージャー、MGU-H、3基目のMGU-K、2基目のエナジーストア、コントロールエレクトロニクスを投入。ふたりともパワーユニットのアップデートを行えばグリッドペナルティを科される状況だ。
ガスリーはフェラーリやメルセデスとのパワー差があまりにも大きいと嘆いており、ホンダのパワーユニットのポテンシャルをもっとうまく引き出す必要があると述べている。
「スペック2のエンジンからどうすれば最大限のパフォーマンスを引き出せるか、まだ理解できていない」とガスリーは言う。
「エンジンが持つパフォーマンスとパワーをもっと引き出す必要がある。彼らはそれに取り組んでいるし、いくつか考えもあるようだ」
「それをコース上で実現するのにはある程度時間が必要だ。いまのところ直線スピードに関して僕らは大幅に後れを取っている」