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ヤマハ中須賀、前人未到の鈴鹿8耐4連覇へ向け抜かりなし。「バイクのポテンシャルは出し切っている」

2018年07月17日 22:11  AUTOSPORT web

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「鈴鹿8耐4連覇に向けて手ごたえを感じているところ」と語る中須賀克行
7月10日から3日間行われた鈴鹿8時間耐久ロードレース公開合同テストを総合トップで終えたYAMAHA FACTORY RACING TEAM(中須賀克行/アレックス・ロウズ/マイケル・ファン・デル・マーク)。チームのエースを務める中須賀は、鈴鹿8耐4連覇へ向け確かな手ごたえを感じているようだ。

 2015年にファクトリー体制を復活させ、19年ぶりに鈴鹿8耐を制したヤマハ・ファクトリー・レーシング・チーム。以降、2016年、2017年と優勝し、鈴鹿8耐3連覇を達成した。2018年も鈴鹿8耐にファクトリー体制で参戦。中須賀、ロウズ、ファン・デル・マークの3人で鈴鹿8耐4連覇に挑む。

 公開合同テストでヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームはメインカーとTカーの2台を走らせ、メインカーが2日目に記録した2分6秒273で総合トップに。Tカーは2日目に2分6秒464を記録して総合2番手につけ、総合ワン・ツーでテストを終えた。

「鈴鹿8耐4連覇に向けて手ごたえを感じているところです」と中須賀。

「鈴鹿8耐はひとりのライダーが速ければいいというものではないです。3人がそれぞれの力を発揮しないとなりえない。各メーカーのライダーは強敵ですが、トータールバランスとしては負けていないと思うので、自分たちの力を信じて、決勝日にそれぞれが100%の力を出せるように集中していくだけです」

「(鈴鹿8耐は)何が起きるかわからないので、とにかく準備が大切。1回目の優勝、2連覇、3連覇のときもそうだけど、前もっての準備が大切だと感じています。毎年そうですが、ミスなくすることが重要です。自分たちのライディング、メカニックのピットワークのちょっとしたミスが大きな差を生んでいきます。同じことを同じようにやることが一番難しいので、それができるように準備をすることが大事ですね」

 2018年の鈴鹿8耐では16.5インチタイヤは使用できなくなり、17インチタイヤのみとなる。鈴鹿8耐での17インチタイヤについては「全日本では2017年からタイヤが17インチに変わり、自分自身が苦労した点があります。後半戦からは自分の乗り方、マシンの方も17インチに合ってきました。(今の)マシンに関しても、全日本ではオートポリス戦以外で勝つことができていますので、仕上がりは良いです」とコメント。

 2015年にフルモデルチェンジし、今年で4年目を迎えるヤマハYZF-R1に関しては、ポテンシャルを出し切っていると話す。

「(YZF-R1は)今年で4年目を迎え、毎年改善点はありましたが、そこをしっかりと対策して鈴鹿8耐のテストに来れています。(テストでは)トラブルをなくすことが大前提なので、決勝日までにそれをやり切れればいいと思います」

「バイクのポテンシャルに関しては力を出し切っているから、これ以上のことはないと思うんですよ。ただ、ライダーのポテンシャルが120だとすると、(安定したペースを刻むために)しっかりと100を出せるようにすることが重要です。回りに惑わされず、しっかりと準備をして(決勝に)挑みたいですね」

 ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームが4連覇を達成した場合、中須賀は、1993年、1994年、1995年に3年連続優勝したアーロン・スライトの記録を破り、鈴鹿8耐4年連続制覇という前人未到の記録を打ち立てる。

 中須賀はスライトの記録を更新することができるのか。2018年の鈴鹿8耐は7月26日から開幕する。