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『健康で文化的な最低限度の生活』は、井浦新の細かいリアクションにも注目!?

2018年07月17日 09:01  週刊女性PRIME

週刊女性PRIME

エミルは半田とともに自転車に乗って受給者宅に向かう (c)カンテレ

 日本国憲法第25条“すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する”からタイトルをとり、生活保護の現場を舞台にした新人ケースワーカーの奮闘記。原作は柏木ハルコの同名コミックで、ヒロインの義経えみる役を吉岡里帆が演じる。

「夏にお届けするドラマなので、暑さに負けないようにパワフルな主人公を作っていけたらなと思います」

 と、意気込む吉岡は役作りのためケースワーカーへの取材を提案。時間を大幅に超過して質問を続けたという。

 制作の経緯について、関西テレビの米田孝プロデューサーは、

「原作で描かれたケースワーカーの仕事に興味を持ったのがきっかけです。生活保護受給者がどんな生活をしているのか健康状態、仕事、家族構成など、その人の人生を丸ごと引き受け、生きる希望を見つけるために努力をする。ここまで深く人と接していく仕事はなかなかないのでは? と感じました。

 ドラマ化するなら吉岡さんにお願いしたいと思いました。ひたむきで、まっすぐな性格のえみるがぴったりということもありますが、吉岡さんは僕がアシスタント・プロデューサー時代の吉田羊さん主演ドラマ(『メディカルチーム レディ・ダ・ヴィンチの診断』)で、女優として吉田さんの背中を追いかけているように映りました。

 プロデューサーの背中を追いかけていた僕は“一緒に成長して、いつか一緒に仕事をしたいですね”と、話していました。企画とキャスティングが合致した本作は僕にとってもとても思い入れのあるものです」

 えみるは学生時代に映画監督を夢見たものの挫折、安定を求めて公務員になったが、配属されたのは生活課。福祉の知識も人生経験も足りない彼女だが、戸惑いながらもケースワーカーとしての1歩を踏み出していく。ベテランケースワーカーの半田役に井浦新、えみるの上司・京極役に田中圭、受給者役を遠藤憲一がそれぞれ演じる。

「新さんは、ご自身が持っている柔らかで人を包み込むようなやさしさが半田に出ればいいなと思いました。遠憲さんは“こういう役は珍しいかも”と面白がって、いろんな提案をしてくださいます。やさしいイメージの圭さんが厳しい上司役は意外に思われると思いますが内面のやさしさ、信念まで自然に表現してくれています」(米田P、以下同)

 同期役の川栄李奈と山田裕貴は、かつて深夜ドラマで吉岡と共演している。

「上昇気流に乗っていて、ベクトルが上を向いている若いパワーも感じていただけると思います」

“晴れ女”吉岡という
“神輿”を担いで支援

 えみるの成長はもちろん半田の動きも見どころ。

浮世離れした感のある半田のシーンにはコメディー要素もあるんですが、新さんがとても細かいリアクションをするんですよ(笑)。編集でどこまで使えるかわかりませんが、誰かがセリフを言っている後ろで、半田がブツブツしゃべっている、なんて場面もあるかもしれません」

 ケースワーカーが自転車で土手を走るシーンなどで明るい雰囲気を演出。

「題材が生活保護なので暗い雰囲気を想像しがちですが明るく、前向きなイメージにこだわっています。若いえみるの成長物語自体が前向きな気分になれるものですが、なかにはドキッとする現実を突きつける場面もあります。そのメリハリも大切にしています」

 屋外ロケも多いが、“晴れ女”吉岡のおかげで快晴続きの撮影だという。

現場では実は、よくしゃべる新さんが話題の中心にいることが多いですね。変なことを言って場を沸かせるのは遠憲さん(笑)。おふたりをはじめ、吉岡里帆という神輿を担いで支え、応援したいという雰囲気になっています。それは画面にも現れていると思います」

受給者の暮らしのリアリティー追求

 生活保護受給者の暮らしぶりや住居などの表現にはこだわりが。

「古めかしいアパートや団地などをお借りして、撮影しています。本作の舞台が下町なので、撮影には手狭なスペースの場合もありますが、どこか懐かしさを感じる光景になっていると思います」(米田P)

<作品情報>
『健康で文化的な最低限度の生活』
7月17日スタート、フジ系火曜夜9時~(初回20分拡大)