カナダ・トロント市街地で開催されているインディカー・シリーズ第12戦。14日に行われた予選は、ジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)が今季4度目となるポールポジションを獲得。佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン)は、予選7番手から決勝に挑む。
前日から好調な走りを見せていた佐藤琢磨。予選前のプラクティス走行でも58秒台のタイムを記録しトップ。予選に向けて順調な仕上がりを見せた。
小雨がコース上を濡らしてスタートしたQ1。グループ1は、ポイントリーダーのスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)がトップ。ルーキーのジョーダン・キング(エド・カーペンター・レーシング)やトロント戦にスポット参戦しているコナー・デイリー(ハーディング・レーシング)もQ2へと進出した。
グループ2で、ウィル・パワー(チーム・ペンスキー)がトップ通過。琢磨も5番手でQ2に進んだ。
12台で争うQ2は接戦の争いとなる。トップは58秒5546を記録したディクソン。ライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポート)は0.0261秒差で2番手。昨年のポールウイナーのシモン・パジェノーが3番手。ニューガーデン、アレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)、パワーとチャンピオン争いをするドライバーたちが上位に入る。
佐藤琢磨は、最後のアタックでタイムを更新することができず7番手。今季2度目のQ3進出とはならなかった。
Q3スタート前にも再び小雨がサーキットに降り、コースコンディションが変わってしまう
ここまでトップを奪ってきたディクソンが速さを見せたが、徐々に乾き始めたトラックでニューガーデンが渾身のアタック。ディクソンのタイムを0.1964秒差上回り、今季4度目のポールポジションをゲットした。予選3番手はパジェノーが入った。
「ここでどんな結果が得られるのかわからなかったよ。コンディションが良くなると思ったので、最後のほうにアタックするつもりだった。セッション途中ではその決定を公開していたよ」
「でも幸運なことに最後とのアタックでは雨が止み、良くなっていた。ディクソンがニュータイヤを持っていたことも知っていたので、タイヤを最小限にいたわって最後にかけたんだ。うまくいったね。マシンはロケット船のようだったよ」とニューガーデン。
Q3進出を逃した琢磨は、「週末はとても競争力がありました。でも予選はトリッキーでしたね。雨が降った状態で始まり、徐々に乾いていきました。レッドでスタートして、その後に耐久性のあるブラックタイヤに変更する異なった戦略をとりました」
「トラックの状態は僕たちが思ったほど良くはならなかったですね。ソフトなレッドタイヤのほうがグリップを持っていたかもしれません。10分の1差でP6を逃してしまった。残念ですが、僕たちは強いレースカーを持っています。明日は良いペースで走りたいですね」とコメントしている。