サマーブレイク中の2018年BTCCイギリス・ツーリングカー選手権は、スネッタートンで2日間のインシーズンテストが実施され、初日はチーム・ダイナミクスのダン・カミッシュがドライブするFK8型ホンダ・シビック・タイプRがトップタイムを記録。2番手にはユーロテック・レーシングのFK2型シビックに乗るジャック・ゴフ、3番手にカミッシュのチームメイトであるマット・ニールが続き、ホンダ勢がワン・ツー・スリーを独占した。
水曜から開始されたテストで早々にタイムボード首位におどり出たのは、旧スペックのシビック・タイプRに乗るゴフで、シーズン前半戦の好調を証明するスピードを披露。しかし午後になると、チーム・ダイナミクスのルーキーがその最速タイムをコンマ2秒刻んで首位に立ち、そのまま初日最速タイムとなる1分56秒581を記録した。
「今日みたいな1日は、僕にとって本当に重要な意味を持つんだ」とセッション後に振り返ったカミッシュ。
「僕にとって最初のフルシーズンだし、クルマのなかで1日を過ごす機会なんてそうなかったから、初めての試練になったよ」
「でも、開幕前3月の(合同テストである)メディアデイ以降はニューマシンに対して大きなセットアップ熟成の作業はできていなかったし、今日のタイムは素晴らしい成果だ。ロングランでも多くのことを学ぶことができたしね」
午後のセッションでタイムを更新したのはチーム・ダイナミクスの2台だけで、4番手につけたモーターベース・パフォーマンスのトム・チルトン(フォード・フォーカスRS)、5番手のアンドリュー・ジョーダン(ウエスト・サリー・レーシング(WSR)/BMW125i Mスポーツ)、6番手のアルファロメオ・ジュリエッタ、ロブ・オースティン(ハンディ・モータースポーツ)は、すべて午前のタイムでのトップ6となっている。
都合27名が参加したテスト初日は、トム・オンスロウ-コールが戦列に復帰しチームHARDのフォルクスワーゲンCCをドライブ。代わってジェイク・ヒルがAmDチューニング.comのMG6GTのステアリングを握っている。
また現在シリーズランキング首位のWSR、コリン・ターキントン(BMW125i Mスポーツ)は、ライバル勢より少ない周回数ながら、ギリギリ10番手のタイムを記録している。
さらに午後のセッション終了後には、シリーズにワンメイクタイヤを供給するダンロップが、スネッタートン戦以降に使用するタイヤ・コンパウンドの選定を行うため、1時間の追加セッションを実施。
シリーズ60周年記念の2018年シーズンで、特別なイベントとして予定されている“ダイヤモンド・ダブル”戦の長距離ラウンドも念頭に、数台のマシンがセレクトされテストに参加。フォーカスRSのチルトンが、トヨタ・アヴェンシスのトム・イングラムを抑えてベストタイムを記録し、両ドライバーとも20周以上に及ぶ連続周回をこなしている。
また、このセッションにはBTCCのシリーズディレクターを務めるアラン・ゴウも姿を見せ、ハンディ・モータースポーツの最新型アルファロメオをテストドライブ。チルトンから約10秒落ちのタイムをマークしている。
テスト最終日となる2日目には「正直に言うと、今日はロングランのプログラムばかりでワンラップのペースは追求していない。それでもトップタイムはいつだって気持ちがいいものだね」と語るFK2シビックのゴフが最速をマーク。
2番手には、こちらも前半戦で好調さを見せたパワー・マックス・レーシングのジョシュ・クック(ボクスホール・アストラBTCC)、3番手にヒルのMG6GTが続いている。
この2日間合計で33名のドライバーが参加したテストは、述べ8000マイル、2740周のトラブルフリー周回を記録して終了となった。
2018年ダンロップMSAブリティッシュ・ツーリングカー・チャンピオンシップ後半戦は、7月28~29日のスネッタートンで再開となる。