ストフェル・バンドーンは、マクラーレンの命運が一夜にして好転することがないことを承知しているが、最近のチーム首脳陣の変更によって2018年シーズンを台無しになることはないと主張している。
この3年間、マクラーレンは状況を収めるために低調なパフォーマンスを正当化し、その根拠の大部分をエンジンパートナーのホンダが競争力のある信頼性の高いパワーユニットを供給できていないためとしてきた。
マクラーレンはしばしば成績の不調を嘆き、シャシーの質に対してホンダのエンジンでは勝利を収めるのは難しいと主張していた。
今季、マクラーレンはパワーユニットをルノーへと切り替えたが、チームのパフォーマンスと結果には多少の向上が見られただけだった。そのため4月にテクニカルディレクターのティム・ゴスが更迭され、イギリスGP前にはレーシングディレクターのエリック・ブーリエが辞任するといった、大きな混乱がチーム内部に起きていた。
それでもバンドーンは、今シーズンのすべての望みがなくなったわけではないと考えており、以下のように述べている。
「これで台無しになったとは思わない」
「これからもパーツをコースに持ち込んでいくし、僕たちのマシンがどの点でパフォーマンスに欠けているのか理解していく。なぜなら来年のマシンを設計するためには、最終的にそうしたことも理解する必要があるからだ」
「だめになったということはない。決して望んでいたような結果は出ていないが、昨年の状況を考えれば、まだ良い調子にある。台無しになどなっていないよ」
マクラーレンはCOOのサイモン・ロバーツを技術面全体の責任者に据え、アンドレア・ステラにチームのパフォーマンスを監督させることにした。また、コンサルタントを務めていたジル・ド・フェランがブーリエの責務を引き継ぐ。
バンドーンによれば、一連の出来事はすべてポジティブな動きであり、26歳の彼はマクラーレンの改善に期限を設定するようなことはしないという。
「具体的な期限のようなものはない。チームを変容させることは一晩ではできないし、レースを走るごとに変えるようなことはできないと分かっている。少し時間が必要なんだ」と彼は説明した。
「変化に期限を設定するのはとても難しいことだ。常勝できるチームに戻るのにどのくらいかかるか分からないけれど、近い将来そうなることを期待している。でもいくつかのことは変える必要があると思うし、前にも言ったようにそれは将来に向けた前向きな一歩なんだ」