WRC世界ラリー選手権に参戦しているMスポーツ・フォードは、7月26~29日に行われる第8戦フィンランドでの実戦投入を目指し、フォード・フィエスタWRCの改良に取り組んでいるようだ。WRC公式サイト『WRC.com』などが報じている。
シリーズ5連覇中の王者セバスチャン・オジエ擁する2017年チャンピオンのMスポーツ。2018年はそのオジエがすでに3勝を上げているが、ポイントの取りこぼしも多く、ドライバーズランキングでオジエはトップのティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)と27点差の2番手にとどまっている。
またMスポーツはチームランキングでトップのヒュンダイと28点差の2番手につけている。
ダブルタイトル防衛に向けて、チームはマシンのスタビリティとグリップ改善に注力。なかでもリヤウイングに大幅なアップデートが加えられる見込みだ。
改良型リヤウイングを含む新コンポーネントは、7月9~13日に行われているフィンランド事前テストでオジエやチームメイトのエルフィン・エバンス、テーム・スニネンによって検証作業が進められているとのこと。
チームの指揮を執るマルコム・ウイルソン代表は、イギリスのモータースポーツサイト、AUTOSPORT.comに対し「(ラリー)フィンランドに新たなパーツを持ち込む方針で、明確な改善がみられるはずだ」と述べている。
「(新パーツは)ひと目見て違いが分かるくらい大きく違うものだ。リヤウイングは(アメリカ・ノースカロライナ州)シャーロットの風洞施設を使って製作されている。彼らは懸命に作業をしてくれているよ」
ただし、WRC.comによれば各コンポーネントは開発・検証段階を脱しておらず、ラリー・フィンランドで実戦投入されるかは不透明とのこと。大会間際まで判断が引き伸ばされる可能性もありそうだ。