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EXILE所属事務所、飲食費めぐり3億円申告漏れ指摘…好物レモンサワー飲みすぎ?

2018年07月12日 09:11  弁護士ドットコム

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人気グループ「EXILE」が所属する芸能事務所「LDH JAPAN」(東京都目黒区)が、飲食費の一部が経費にあたらないなどとして、東京国税局から約3億円の申告漏れを指摘されたことがわかったとNHKが報じた。


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報道によると、ツアーの打ち上げとして取引先などと会食した接待飲食費(2017年3月期までの4年間)のうち、本来ならば経費として認められない上限額を超えた部分についても経費に計上し、利益を少なく申告していたという。


さらに、海外にある関連会社に対する業務委託費用を計上する時期の誤りなどのミスもあり、申告漏れの額はあわせて約3億円だった。すでに会社は修正申告をし、追徴課税された過少申告加算税を含む法人税約6000万円を納めたという。


報道を受け、LDH JAPANは、次のようにコメントを発表した。


「海外関連法人への業務委託費、ツアー関連費など一部の費用計上に関しまして、国税当局との見解の相違がありました。国税当局の指摘に従い、速やかに修正申告を行い、全ての対応を完了しております。もとより所得隠しのような意図的な行為は一切なく、国税当局からそのような指摘もございませんでした。今後はより慎重に法務、税務を確認し業務遂行していくようスタッフ一同改めて気を引き締めて取り組んで参ります」


今回のような申告漏れは、どのように考えればいいのか。芸能事務所では珍しいことではないのか。大河内薫税理士に聞いた。


●国税当局は芸能事務所の飲食に目を光らせている

ーー今回の申告漏れについてどのようなことを感じますか


「第一印象は凡ミスかなと感じたのですが、すぐさま何かが怪しいと思いましたね。売上や経費の時期誤り、いやゆる『期ズレ』は指摘としてはよくあります。今回でいえば業務委託費です。これは大した話ではないのですが、飲食費が気になりました」


ーーどういうことでしょうか


「上限額を超えた部分を計上というのは、初歩的なミスとは言えず驚いていますし、普通の経理では起こりえません。資本金にもよりますが飲食交際費の上限額は、平成26(2014)年4月1日以後に開始する事業年度の場合は、その飲食費の50%です。非常にわかりやすいです。ですから『バレなきゃラッキー』くらいで計上したのでは?と勘ぐってしまいます」


ーーところで、EXILEはレモンサワーが好きとの情報もあります。飲食費の中にも一定の金額が含まれているのかもしれません。全体像はよくわかりませんが、芸能関係は交際費が多そうですね。


「芸能事務所の交際費は、一般の企業より多いと言われています。お酒を交えた交際が仕事を生む可能性は高いですし、盛大に飲み歩くことすらも憧れられるためのブランディングになりえます。ですから、国税当局も当然に芸能事務所の飲食には目を光らせていると思うのです。


しかもNHKによれば、LDH JAPANの前身法人は所得隠しを指摘されたことがあるという話です。あまりにも対国税におけるケアが杜撰ではないかと感じてしまいます。EXILEさんはとてもレモンサワーが好きらしいのですが、税務申告を担当した方も飲みすぎて判断を誤ったということなら心配です」


【取材協力税理士】


大河内 薫 (おおこうち・かおる)税理士


日本大学芸術学部卒。スーツを着ない次世代税理士。クライアントはクリエイターや芸術/芸能系、IT系に特化している。最近は自らがメディア露出を増やしており「高齢、お堅い」などの税理士のイメージ刷新を目指す。Twitterでは「税金の仕組み」を知ることの重要性は発信。2018年11月、出版予定。


事務所名 :ArtBiz税理士事務所


事務所URL:https://artbiz.jp/


(弁護士ドットコムニュース)