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《女児誘拐わいせつ事件》近所で有名な「ヤバイおじさん」の鬼畜な性欲

2018年07月11日 21:01  週刊女性PRIME

週刊女性PRIME

逮捕後、自宅は静まり返ったまま

「朝9時くらいに5、6人の刑事が来たのが見えました。女性の刑事もいて、家宅捜索のようなことをやっていました。午後5時過ぎまでいたんじゃないかな。小林さんが“やっていない”と言っている声が聞こえました」

 逮捕時の様子をそう明かすのは、容疑者と同じアパートに住む女性住人だ。

事件当日に聞いた子どもの声

 6月18日、わいせつ誘拐、強制わいせつ致傷の疑いで逮捕されたのは、東京都大田区の無職・小林義雄容疑者(55)。

 逮捕容疑は、5月17日昼、大田区内の路上で、未就学の女児に「おやつあげる」などと声をかけ自宅に連れ込み暴行を加えたうえ、わいせつな行為をし下腹部に全治約18日間のケガをさせた疑い。

「事件当日、小林容疑者の家に誰かが入っていくのがわかりました」

 と明かすのは、容疑者宅の近所に住む40代の女性だ。

「小さい子どもの声がしたんです。小林容疑者の声で“ここだよ”って声がしたので、お孫さんかなと思ったんです。泣き声も何もありませんでしたし、変だなと思わなかったので、それ以上、注意して見ませんでしたが……」

 小林容疑者が女児を連れ込んだのは、JR京浜東北線大森駅から徒歩約14分、京浜急行平和島駅から徒歩約8分に位置する築38年の2DKのアパート。今春、引っ越してきて高校生の息子と2人で暮らしていたシングルファーザー。息子が学校に行っている間の犯行だった。

「娘さんは別居しているらしくときどき来ます。子どもたちとはあいさつをしますが、お父さんとはほとんどしゃべらないです。引っ越しのあいさつは、大家さんが代わりに来ました。本人は“恥ずかしいからお願いします”と頼んだそうです。物音を立てない一家で、いつも静か。大家さんが子どもたちのことを“いい子”と褒めているのを聞いたことがあります」(アパートの別の住人)

近所で有名な“ヤバイおじさん”

 引っ越し当初は、ひげも剃り、身なりもさっぱりしていたが、格好はだんだんと荒れ、ひげもボーボー、髪の毛も伸び放題。風呂にもあまり入らず、寒くても半袖シャツと短パン。いつも同じ服を着てふらふらしている姿が、ご近所に目撃されるようになっていた。

「近所でも有名な“ヤバイ”おじさん。主に公園にいるところをよく見かけます。ひとりでウロウロしています」

 と容疑者を目撃したことがある30代の女性。コンビニの店員は、「うちによく買い物に来る人だ!」と驚き、

「ほぼ毎日、お酒とか買いに来ます。午後6~8時の間ですね。決まって、カップ酒、チューハイなどの酒とつまみだけ。身なりもひどいし、目を合わせたことはありません。異様な雰囲気をまとっていました」

 公園で2、3回見かけたという70代の男性は、

「休日、平日問わず、昼間に公園の入り口あたりに立ってひとりで缶チューハイとか日本酒、ビールを飲んでいました」

 と証言する。

「いつも自転車でウロウロしている感じ」

 と話す近隣の女性は、きちんとしていたころの容疑者を知っている、と打ち明ける。

「だいぶ前なんですが、うちの子どもが保育園に通っているときに、同じ保育園に娘さんを通わせていました。ときどきお迎えのときに一緒になるくらいで話したことはないのですが、顔は覚えています」

 そのころは、自転車で徘徊したり、昼間から飲酒するような「ヤバイ」感じはまったくなく、

「普通のパパって感じです。だいぶ風貌が変わりましたね。離婚して引っ越してきたんでしょうか」

 子どものお迎えにも積極的な子煩悩な父親を変えたのは何だったのだろうか。

 付近一帯では以前、男から“何かあげる”と言われ、ついて行った小学生の女子児童がいたり、今年の4月にも「おかしあげる」「アイス買ってあげる」と声をかける不審な男がいることが『保護者だより』に掲載されたりした。

 不審な男と容疑者が同一人物かどうかはわからないが、大人たちが一様に怪しげな様子だと指摘する小林容疑者の風貌も、未就学児には危険な情報には映らなかった。

子どもへの性犯罪の再犯率は86%

 小児性犯罪に詳しい榎本クリニックの精神保健福祉士・社会福祉士、斉藤章佳氏は、

「子どもを狙う加害者はどこにでもいる。学校の登下校、公園のトイレなどで危ない場所、死角になる場所を教えたほうがいい。大型ショッピングセンターなどでの被害も少なくありませんから、そうした場所では子どもから目を離さない。トイレでは親が必ず入り口で待つことなどが必要です」

 と、子どもを守る視線の重要性を訴える。子どもを性の対象にする人物として、

「通常、年齢とともに性対象は上がっていくものですが、小児性犯罪の場合、性対象の成長が小学生でストップしていることが考えられます。なかには、成人女性と子どもの両方を性的な対象とする人もおり、結婚して家庭がある人も少なくありません」

 小林容疑者は犯行当時、思春期の子どもと暮らしていたが、家族の存在も、

「ストッパーになりません」

 とバッサリ。

「子どもへの性犯罪の再犯率は86%というデータもあります。小児性犯罪の加害者には、医療、教育、福祉的な観点から包括的なアプローチをしていく必要があります」

 取り調べに小林容疑者は当初「酒に酔っていたので覚えていない」と供述していたが、その後「女の子を連れ込んでいたずらをした」とおのれの性欲を満たすための犯行を認めている。

 犯罪者から見れば無防備にしか映らない幼子を守れるのは親だけだ。