映画『コーヒーが冷めないうちに』の主題歌がYUKIの新曲“トロイメライ”に決定。あわせて予告編が公開された。
川口俊和の小説『コーヒーが冷めないうちに』の実写映画版となる同作は、店内のある席に座ると望んだ時間に戻れるという都市伝説のある喫茶店「フニクリフニクラ」を舞台にした作品。映画版では、現代と過去を行き来しながら喫茶店で繰り広げられる4つの奇跡の物語が描かれる。喫茶店「フニクリフニクラ」で働く主人公・時田数役を演じるのは有村架純。監督は『アンナチュラル』『重版出来!』などのドラマで知られ、同作で映画監督デビューを果たす塚原あゆ子が務めた。
主題歌に起用されたYUKIの“トロイメライ”は、映画のために書き下ろされた楽曲。YUKIは「過去の自分を責めて、前に進めなくても、その時の決断が決して利己的なものではなかった事を、誰かがきっと、わかってくれている。そうであってほしい、という希望と願いを込めて、作りました」とコメントを寄せている。
今回の発表とあわせて公開され、“トロイメライ”の一部を聞くことができる予告編では、「フニクリフニクラ」の過去に戻ることができる席に「面倒なルール」があることが確認でき、松重豊演じる房木康徳は薬師丸ひろ子演じる認知症を患う妻・高竹佳代に、波瑠演じる清川二美子は林遣都演じる別れた恋人に、吉田羊演じる平井八絵子は事故で亡くなった妹に、それぞれ過去に戻って会う様子が映し出されている。なお石田ゆり子演じる「謎の女性」が過去に戻って会う相手がどのような人物かは明かされていない。
■YUKIのコメント
映画『コーヒーが冷めないうちに』の主題歌を担当することになり、とても光栄です。ありがとうございます。
原作を読み、映画を観て、『トロイメライ』は完成しました。
何があってもおかしくない毎日の中で、私達は、哀しい事も嬉しい事も引き受けて暮らしています。「後悔しない生き方」に憧れ、頑張りながら、それでも人は時々、間違えてしまいます。でもそれは、もしかしたら、赦しあうためなのかもしれません。登場人物一人一人に思いを寄せていたら、そう、たどり着きました。間違えてしまうからこそ、お互いに赦しあって、生かされていくのではないかと。私には小さな傷跡が沢山残っているけれど、それを見る度に、他者に赦されてきた自分に気付くのです。過去の自分を責めて、前に進めなくても、その時の決断が決して利己的なものではなかった事を、誰かがきっと、わかってくれている。そうであってほしい、という希望と願いを込めて、作りました。
映画を観て、『トロイメライ』を聴いて、何度でも泣いて、何度でも笑ってください。
■塚原あゆ子監督のコメント
優しく、力強く、前に向いていく。
ほんの少しの事で未来は違ってくる。
美しい声と歌詞に強烈に引き込まれました。
映画のエンドロールで流れるこの曲が、全てを圧倒的に包み込んでいきます。
感動しました。
是非、映画館で体験して下さい。
■平野隆プロデューサーのコメント
後悔を抱える人達がタイムスリップするという物語に、YUKIさんの唄声が持つファンタジー感が美しくフィットするだろうと考えオファーさせて頂きました。
そして出来あがった「トロイメライ」という楽曲は、恋人、夫婦、姉妹、親子の4つの物語の中で再生していく人々の姿をとても優しく包んでくれました。
この曲はきっと劇場を出ていく観客の皆さんに爽やかな涙をもたらしてくれるような気がします。