石油の元売りを手がける昭和シェル石油と出光興産は7月10日、2019年4月に経営統合することを発表した。両社は2015年、統合に関する基本合意を結んだものの、出光の創業家が社風の違いなどを理由に反対。数年の間、膠着状態が続いていたが、出光の商号を残すことなどを条件に、合意に至った。
出光興産は、昭和シェルの完全子会社化になる。商号は「出光昭和シェル」となるが、統合後一定期間は、両社の既存ブランドを併用する。
横顔はギリシャ神話の男神「アポロ」とされている
報道を受けネットでは、統合後のロゴマークがどうなるのか気にしている人も多い。中でも、出光興産の髪をなびかせる横顔のロゴと、昭和シェル石油のホタテ貝のロゴを合わせ、ボッティチェッリの名画「ヴィーナス誕生」のようなものになるのでは、と考える人も多い。
「経営統合でヴィーナス爆誕」
「出光と昭和シェルの統合でロゴがどうなるのかって流れてきたんだけど、貝の上に立つビーナスで決まり!だと思った」
「新ロゴはヴィーナス誕生以外に考えられない」
こうしたツイートを見るに、多くの人が、横顔を女性のものだと認識しているようだ。しかし、実はあの横顔は男性だ。出光興産のサイトを見ると、同マークが「アポロマーク」であり、その由来についても説明がある。
「アポロ(Apollo)はギリシャ・ローマ神話に登場する太陽神で、ジュピター(ゼウス)の子といわれます。男らしい美と若さの極致として現され、強烈な太陽の光の矢で悪を焼きつくすとともに、やさしい春と夏をおくって収穫をもたらし病を癒します。また自ら竪琴を奏でる音楽の神でもあり、神託によって未来を知らせる予言の神ともされています」
こうしたことから、
「ネタにマジレスだけど、出光のマークはアポロだからヴィーナスじゃないよな」
「出光(アポロ)+昭和シェル(貝殻)=ヴィーナスってツイートが流れたことあったけど、それ性転換だぞ!」
といったツッコミも出ていた。
工業・船舶用の製品に使われているダフニーマークを使えばそれっぽくなる?
もはやこれまでとも思えた経営統合による「ヴィーナス誕生」だが、まだ可能性は残されている。実は、同社のロゴマークは2つある。
ガソリン、灯油、軽油等の燃料と自動車用高級潤滑油、関連サービス製品の商標である「アプロマーク」と、工業用・船舶用の高級潤滑油商標の「ダフニーマーク」だ。ダフニーは、ギリシャ・ローマ神話に登場する水の精の娘「ダフネ(Daphne)」に由来する。ヴィーナスではないが女性なので一応それっぽくはなりそうだ。
経営統合後のロゴマークについて、両社から正式なアナウンスはされていない。ロゴ予想で盛り上がるネットを見る限り、お披露目を楽しみにしている人も多そうだ。