2018年のブランパンGTシリーズ・アジアに参戦しているフェニックス・レーシング・アジアは7月11日、ベントレーとパートナーシップを結んだことを発表。中国・上海で9月22~23日に開催される第5ラウンドから、マシンを2018年型ベントレー・コンチネンタルGT3をスイッチする。同マシンがカスタマーチームに供給されるのは、これが初めてのこと。
香港を拠点に活動しているフェニックス・レーシング・アジアは2017年のブランパンGTアジアにアウディR8 LMS GT3で参戦しシルバーカップのタイトルを獲得。今シーズンもアウディR8でシリーズへの参戦を続けてきた。
そんな強豪チームが、9月の中国ラウンドからイギリスの名門、ベントレー・モータースポーツからサポートを受けることになり、マシンをアウディから新型コンチネンタルGT3にスイッチする。
チームが投入する新型コンチネンタルGT3は、ベントレーがFIA-GT3マーケットに投入する2世代目のマシン。車重の軽量化や再設計された4リッターのツインターボエンジンを搭載することで戦闘力が向上しているほか、大柄なディフューザーを備えるなど攻撃的なスタイリングも特徴だ。
新型コンチネンタルGT3はデビューイヤーとなる2018年を開発期間としており、本格的なデビューは2019年からの予定。そのため現在はIGTCインターコンチネンタルGTチャレンジやヨーロッパのブランパンGTシリーズに、マシンの開発を担当したMスポーツから参戦しているのみでカスタマーチームへの供給は行われていない。
そのためフェニックス・レーシング・アジアは世界で初めて、カスタマーチームとしてこの新型マシンを走らせることになる。
マシンのデリバリーに先駆けて、チームの主要スタッフは8月末に鈴鹿サーキットで行われる『第47回サマーエンデュランス 鈴鹿10時間耐久レース』を訪れ、同レースを戦うベントレー・チームMスポーツに帯同し、ノウハウを吸収するとのこと。
チームオーナーでドライバーも兼任するマーチー・リーは「ベントレーのような名門メーカーが、フェニックス・レーシング・アジアのような若いチームをオフィシャルパートナーに指名してくれたことをうれしく思う」と述べている。
「ベントレーは我々が可能性を秘めたチームだと考えてくれたようだし、我々がベントレーというブランドの精神と同じものを秘めていることも理解してくれた」
「新型コンチネンタルGT3は外観からも素晴らしいマシンだとわかるし、ヨーロッパではすでにポテンシャルも証明されている。フェニックス・レーシング・アジアの第2章として、素晴らしいパートナーシップだよ」
ベントレー・モータースポーツのニック・バーンズは「ブランパンGTシリーズ・アジアでベントレーを代表するチームを持つことは極めて重要なことだった」と語った。
「(ブランパンGTアジアは)競争の激しいシリーズだが、フェニックス・レーシング・アジアはレースで優勝した実績を持つチームだ。彼らと手を組むことができてうれしいよ」
「すでにチームのメンバーとは顔を合わせているし、鈴鹿10時間で彼らが(ワークス級チームのMスポーツに)帯同することも歓迎する。密な協力関係を構築することが、グローバル市場で成功するために重要な鍵だからね」