今年の土用の丑の日は7月20日と8月1日。この日が近づくと、ウナギが食べたくなる人も少なくはないだろう。しかし一方で、近年は稚魚の不漁や価格の高騰といったニュースが続いている。そもそも、絶滅危惧種のウナギを食べるのはどうなのか、という議論もある。
日用流通の情報基盤を運営するプラネットは7月10日、「うなぎに関する意識調査」の結果を発表した。調査は今年5月にインターネットで実施し、3714人から回答を得た。
ウナギが好きかどうかを聞くと、「とても好き」「まあ好きなほう」の合計が75.9%となった。男女別に見ると男性(82.3%)が女性(66.1%)を大きく上回った。また「あまり好きではない」「まったく好きではない」の合計は女性が20.4%だが、男性は7.2%に留まった。
「何年もウナギを食べていない」という人も2割
年代別に見ると、男女ともに年代が上がるにつれて「好き」の合計が高くなる傾向が見られた。男性では50代で8割を超え、最も高かったのは70代以上の89.8%。夏のスタミナ食と言われるウナギは、特に中高年齢の男性に好まれているようだ。
ウナギを食べる頻度を聞くと、「半年に1回くらい」が26.2%で最多。以降、「2~3か月に1回くらい」(16.8%)、「年に1回未満」(16.1%)、「年に1回くらい」(15.8%)が続く。
一方で、「最近何年間も、ウナギは食べていない」も18.9%いた。また年代が下がるほどウナギを食べていない人が増える傾向にあり、女性の方が頻度も少ない。
職業別に見ると、最も高頻度で食べているのが「会社役員・経営者」で、「2~3か月に1回くらい」以上の頻度で食べている人が50.9%にもなった。「月に1回ぐらい」という人も14.9%いる。
次に頻度が高いのが「自由業」で、「2~3か月に1回」以上の割合が31.4%、その後は「定年退職」(29.1%)、「自営業」(26.7%)、「公務員」(23.8%)と続き、「会社員」は21.8%となった。
「食べたいが、価格次第では食べない」「高いので食べない」が約4割
今年の土用の丑の日にウナギを食べたいかを聞くと、最も多かったのは「できれば食べたいと思う」(28.9%)。次いで「食べたいが、価格次第では食べないかもしれない」(19.9%)、「価格が高いので、食べないと思う」(17%)となっており、具体的に聞くと、
「食べたいなと思うものの、値段を見るとちゅうちょする」(女性・30代)
「食べたいのはやまやまだが、高いので断念」(男性・40代)
「高くて、何年も食べていません。食べたい!!」(女性・50代)
などの声があがり、「食べたいけど、高い」「高いけど、食べたいという心理が垣間見られた。また職業別に見ると、今年も食べると回答した人が最も多かったのは「会社役員・経営者」(64%)だった。
好きなウナギの食べ方を聞くと、1位は「うな重」(67.2%)で、以降「蒲焼き」(65.3%)、「うな丼」(51.6%)、「ひつまぶし」(31.5%)と続く。
地域別に見ると東海地方は「ひつまぶし」(45.8%)が最も高く、九州・沖縄は「せいろ蒸し」(30%)が突出していた。近畿地方は「押し寿司・握り寿司」「うまき」が高くなっていた。