2018年11月にシリーズが開幕する電動ワンメイクGT選手権『EPCSエレクトリック・プロダクションカー・シリーズ』を運営するエレクトリックGTホールディングス(EGTホールディングス)がテクニカルロードマップを発表。シーズン4からGTカーだけでなくプロトタイプの車体も受け入れる方針を明らかにした。
EPCSは電動フォーミュラで争われているABBフォーミュラE選手権のGTカー版とも呼べる選手権。開幕初年度から当面は米テスラ製の車両を改造した『EPCS V2.3テスラP100DL』のワンメイクで争われる。
今回、EGTホールディングスが発表したロードマップではシーズン3まではテスラのワンメイクで争われ、シーズン4からオープンプラットフォーム化。世界中のマニュファクチャラーの参戦を歓迎するとし、車体もGTカーだけでなく、クローズコクピットのプロトタイプも受け入れる方針だ。
オープンプラットフォーム化されたあともシャシーやコクピット、サスペンション、バッテリーとBMS(バッテリー・マネジメントシステム)などは選手権側で供給。各メーカーはボディワークやトランスミッション、モーター、パワートレインのみ開発を行える。
また、GTクラスで使用できる車両については、市販モデルが最低500台は販売されていなければならないという条件が課される予定だ。
このロードマップ発表にあわせ、EGTホールディングスは世界的な自動車メーカーだけでなく、成長著しいアジア圏のコンストラクターからも参戦に向けた興味を得ていることを明かし、各マニュファクチャラーとともにレギュレーション策定を進めるべく話し合いを行っているとアナウンスしている。
EGTホールディングスでテクニカル・ディレクターを務めるアウグスティン・パヤは「我々は市販電気自動車ベースのチャンピオンシップを立ち上げることで歴史を作った。そして、そのチャンピオンシップを進化させ、成長させる準備を始めている」と述べている。
「今回発表した5カ年計画は大手の自動車メーカーやOEM企業と協議を重ね、急速に進化を続けている電気自動車技術に適応できると予測して作り上げた。EPCSによって技術革新は加速し続けるだろう」
「また各マニュファクチャラーとは車両や我々のレースで活用できるサステナビリティの高い素材をについても共同作業を進めている。ファンには驚きを持って受け止めてもらえるはずだ」
EPCSは11月の開幕に向けて、すでにマシンのシェイクダウンは終了。今後は10月26~27日にフランスで“プレ・レース”として練習ラウンドが行われ、11月3~4日にスペインのヘレス・サーキットでダブルヘッダーの開幕戦を迎える。