富士スピードウェイで開催された全日本スーパーフォーミュラ選手権第4戦の決勝レースを終え、トップ3のライダーと優勝チーム監督が会見に登場。この日のレースを振り返った。
■ニック・キャシディ(KONDO RACING)/決勝 優勝
「優勝できてうれしいよ。タフなレースだったね。スタートはホイールスピンをしないように安全にいこうと思っていた。新しいクラッチのシステムをどう使いこなすかも課題だったんだ。いいスタートができたと思う。ソフトタイヤでリードを保っていこうと思っていたんだけど、20周くらい周回遅れのクルマに絡んでしまった。これで今日はだめかと思ったけれど、結果的に勝つことができてよかったよ」
「最初に履いたソフトはバックマーカーに抑えられたためにだめになってしまった。オーバーテイクボタンは、ミディアムタイヤで走るときまでとっておいたよ。どのタイミングでピットインするのがいいのか考えていた。国本(雄資)選手が後ろにいるのもわかっていた」
「ピットインは自分で『ボックスする』と伝えて入ったのだけど、ミディアムタイヤのグリップが意外とよく、集団から逃げることができて自分のペースをつくることができたと思っている。『このアウトラップは人生で一番大切なアウトラップだ』という気持ちで走っていたよ」
「(前戦)SUGOのあとから、クルマをどうよくするかということを考えていた。今週に入るまで、クルマの理解に努め、それが結果につながった。それに、今日はチャンピオンの石浦(宏明)選手と一緒にバトルして、彼のレースマネージメントから学ぶところはたくさんあった。チャンピオンシップのポイントのことを考えていくとレースとして大事なことがわからなくなってしまうと思うので、今後もクルマをよくしていき、結果的にチャンピオンにつながればいいと思っているよ」
■石浦宏明(JMS P.MU/CERUMO・INGING)/決勝 2位
「今日はスタート前、グリッド上までクルマのセットアップに悩んでいました。どのセッションでもニックが速かったものですから。結果的にソフトタイヤで長いスティントになると予想していたので、後半に合わせたセットアップを狙っていきました。序盤はついていくのでぎりぎり、(ニックと)まったく同じくらいのペースだと思っていました」
「後半になってニックがつらそうになったので、ここが勝負どころかなと思ったのですが、青旗を無視するクルマがたくさんいました。それ(そのトラフィック)でチャンスができニックに並びかけるところまでいきましたが、それ以上のチャンスがつくれませんでした。あとは作戦で、と思ってニックがピットに入ってからソフトタイヤでプッシュしたけれど、ニックのミディアムタイヤと同じくらいのタイムしか出ませんでした。そこで勝負が決まってしまいましたね」
「悔しいけれど、昨日、今日と速さはありました。チャンピオンシップにもぎりぎり踏みとどまれたと思うので、後半戦ももっと勝負していきたいです」
■国本雄資(JMS P.MU/CERUMO・INGING)/決勝 3位
「スタートでソフトタイヤでいくかミディアムタイヤでいくか悩みました。もしミディアムタイヤでスタートするなら、前半スティントでミディアムタイヤ勢のトップにいないといけない、とチームから言われていました。スタートは完ぺきで、100Rで接触もありましたがミディアムタイヤのトップで前半スティントを走ることができました」
「ソフトタイヤのグリップ力が高く、徐々に離されてしまったので、12周目でピットに入ってソフトタイヤで長い距離を走るという作戦にしました。そこから誰もいないところでプッシュして、トップをねらったのですが、少し足りませでしたね」
「ラスト10周はタイヤがもつか不安だったので、ペースをコントロールして、後ろの平川(亮)選手のペースを無線で教えてもらいながら走りました。タフな、バトルは少なかったけれどヒヤヒヤどきどきしながらのレースでした。3位表彰台が獲れたので、チームに感謝したいと思います」