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全日本F3第6戦:波乱のレースを制し宮田莉朋が嬉しいF3初優勝! 坪井、笹原が続く

2018年07月08日 12:11  AUTOSPORT web

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嬉しい全日本F3選手権での初優勝を飾った宮田莉朋(カローラ中京 Kuo TOM'S F317)
全日本F3選手権第6戦は7月8日、富士スピードウェイで21周の決勝レースが行われ、各所で激しいバトルが展開された波乱のレースを制した宮田莉朋(カローラ中京 Kuo TOM'S F317)が嬉しい全日本F3での初優勝を飾った。

 前日の第5戦に続き、7月7日10時15分にフォーメーションラップのスタートが切られた全日本F3選手権第6戦。しかし、スタートから波乱の展開が待っていた。これまで開幕5連勝を飾っていたポールポジションスタートの坪井翔(カローラ中京 Kuo TOM'S F317)が、「ポールからスタートだったのに、ダサすぎるスタートをしてしまった」とスタートで遅れ大きくポジションを落としてしまったのだ。

 これでトップに浮上したのは阪口晴南(TODA FIGHTEX)。次いで大湯都史樹(TODA FIGHTEX)が続き、TODA RACING勢がワン・ツーを占める。これに4番手スタートの宮田が続くが、5番手スタートの金丸悠(B-MAX RACING F3)とバトルを展開。金丸、さらに根本悠生(Albirex-RT)も宮田をかわすが、宮田は1周目に4番手にポジションを戻した。

 ワン・ツーで走行を続けていたTODA RACING勢だが、3周目にはTGRコーナーの立ち上がりで大湯のマシンから白煙が上がりスローダウン。これで金丸が2番手、宮田が3番手に変化したが、5周目のストレートで宮田が金丸をパス。これで宮田が2番手に浮上した。

 一方、金丸の後方からは第5戦で初表彰台を獲得した笹原右京(THREEBOND)、そして1周目からグイグイとポジションを戻してきた坪井が迫る。6周目、金丸と笹原、坪井の3台はメインストレートで3ワイドのバトルを展開。これを活かした坪井が2台を一気にかわし、3番手へ浮上した。

 トップを走っていた阪口は今季決勝ペースに課題を抱えており、一方で2番手につけていた宮田もこの週末の走り出しは不調に苦しんでいた。ここに迫る坪井と、3台の差はレース中盤に向け接近。緊迫のトップ争いが展開されていった。

 そんななか、宮田は8~9周目あたりから阪口に近づくと、狙いすましたかのように13周目のTGRコーナーで阪口をオーバーテイク! トップに浮上する。さらに、今度は坪井が16周目のコカ・コーラ・コーナーで阪口をパス。これでカローラ中京 Kuo TEAM TOM'Sのワン・ツーに変化していった。

 レースは終盤に差しかかり、悲願の優勝を遂げたい首位の宮田、そして開幕6連勝がかかる坪井の攻防となっていく。そしてさらに、3番手阪口の後方からは、7周目に金丸とのバトルを制した笹原が接近、19周目のTGRコーナーで阪口をかわし3番手に浮上した。

 宮田と坪井の差は少しずつ縮まっていくが、残り周回が足りず。ファイナルラップに2台の差は1秒まで接近するものの、最後まで集中を切らさなかった宮田がトップチェッカー! 参戦2年目での嬉しい全日本F3初優勝を、渾身のガッツポーズで飾った。2位は坪井で連勝は5でストップ。ただ前日獲れなかったファステストラップを記録した。

「今週走り出しはトップ5にも入れず、いろいろな相談をしてきましたが、何ひとつうまくいかず、昨日の第5戦は順位を落としてペナルティも受けて、地獄を味わっていました。今日まさかこんな風に勝てると思わなかったですし、調子が悪い中でも勝てるのは、諦めずに挑戦すればこうなるんだということを確認できました」と宮田。

 3位は笹原で、2戦連続の表彰台を獲得。4位は阪口という結果となった。5位争いは金丸と片山義章(YTB F318)が激しいバトルを展開していたが、20周目のTGRコーナー立ち上がりで2台はわずかに接触。金丸はフロントウイングを、片山は右リヤタイヤを傷めてしまい悔しいストップ。これで河野駿佑(HubAuto F318)が5位を獲得し、自己最高位フィニッシュ。金丸は6位でチェッカーを受けた。