2018年スーパーフォーミュラ第4戦富士金曜日の小林可夢偉 前回のスーパーフォーミュラ第3戦SUGOで関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)と同等以上に不運だったのが、小林可夢偉(carrozzeria Team KCMG)だ。決勝でトップを走行中にタイヤ交換のタイミングでセーフティカーが入り、スーパーフォーミュラ初優勝が手の中からするりとこぼれ落ちてしまった。
ただ、可夢偉はその後、ル・マン24時間では中盤までトップを走行しての総合2位、そして先週のスーパーGTでは見事初優勝を飾り、流れは好転。むしろ、3戦連続でトップ争いに絡んでいるという好スパイラルのなかにいる。
スーパーGTに続いてスーパーフォーミュラでも初優勝と行きたいところだが、金曜走行で可夢偉は走り出しからアクシデントに見舞われてしまった。
「ステアリングラックがちょっと動く感じがあって、走行して命には別状はなさそうですけど走行中もずっと直らなかった」と可夢偉。
「ウエットタイヤでのクルマのフィーリングも決して速いわけではないですけど、中団くらいにいるイメージです。路面の状況が乾いていって同一条件じゃなかったので、掴みづらいですよね。あとは天候次第で合わせ込みが必要ですけど、セッション最後はドライでも試せたので車高などは見れたのでアドバンテージはあるかなと思います」と金曜走行を振り返る。
スーパーGTで初優勝を飾り、2戦連続優勝と行きたいところだが、ここで可夢偉節が炸裂。
「2戦連続……僕の中ではSUGOも勝っているので、3戦連続ですね。前回の(スーパーフォーミュラ)SUGOのことはもう気にしていないです。(ル・マン後に体調を崩したが?)それはもう治りましたが、タイから帰ってきてからずっとお腹の調子が良くないです(苦笑)」
世界をまたがって3カテゴリーに参戦する厳しさか、体調が良くないという可夢偉だが、それでも今週末に向けてのモチベーションは高い。それもそのはず、次のスーパーフォーミュラ第5戦ツインリンクもてぎは、中嶋一貴とともにWEC第3戦シルバーストンと同日開催のため、欠場の可能性が高いのだ。
「シリーズとしては山本選手が2連勝ですごくいいポジションにはいると思いますが、レースはレースなので、その流れが今回にどう影響してくるか、また違う感じにもなると思うし、まだ実質2戦が終わったばかり。残念ながら次のスーパーフォーミュラは休みになる可能性が高いので、チャンピオンシップ的には厳しくなる。ですので、SUGOで確実に大量得点と思っていたのですが……」
SUGOでは不幸な形となってしまったが、早くもこの富士戦が、可夢偉にとってはスーパーフォーミュラのタイトルを占う重要な一戦になる。