停滞する前線の影響で、九州・山口地方の大雨被害が深刻化している。24時間の雨量が例年の7月のひと月分の雨量に迫るところもあり、福岡県の遠賀川や穂波川、広島県の入野川、島根県の三刀屋川などで氾濫危険水位を超えている。
6日18時時点で、福岡県と佐賀県には、土砂災害や低い土地の浸水に関する特別警報が出されているほか、広い範囲で大雨・洪水警報が出されている。企業によっては、業務を中止し帰宅するよう命じる「帰宅命令」を出すところも出ているが、ネットでは「もっと早く出して」「最初から出社させないでほしい」という声が相次いでいる。
「帰れなくなることが予想されてるのに出社するって何なんですかね」
「全ての会社に伝えたいけど、大雨警報とかで電車が止まってから帰宅命令だすのほんとやめてー!最初から休みにしてー!その日分の調整とか色々考えなきゃいけないのは重々承知なんだけど社員を想ってくれてるならもっと早く判断してー!」
という呟きを中心に、
「この間の東京の雪のときもそうだったし今日の西日本もそうなんだろうけど会社とか学校とかって帰宅命令出す前に『いったん来さす』の厳しいよね、どう考えても『行けない』より『帰れない』方が危ないのでは」
など、帰宅命令を出すタイミングに不満を持つ人が多いようだ。
それも当然だろう。公共交通機関が大雨で運休になれば、帰りたくても帰れない人が大勢発生する。ツイッターでも、「今日も電車止まってるしタクシーつかまらないしバスは1時間遅れだし帰れないんだけど」などの声が多数出ている。帰れない人が殺到して満室状態になるホテルもあるという。
この状況でも「帰宅命令出ないから帰れない」という人も
「社長がいないから誰も帰宅命令ださないよー。帰れないよー」「近くの川氾濫しそうだって……雨もやまないしやばいかも。でも店舗より上の人から帰宅命令でないと帰れないらしい」という声も散見される。とはいえ、こういう状況では身の安全確保を優先して帰っても、許容されるべきだろう。
「帰宅命令ないと帰れない人は、後で叱られてもいいから自主的に帰宅する人と自分との違いを考えた方がいいよ……津波てんでんこ、ですよ」
という呼び掛けもあった。