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上祐氏「私も重大な責任がある」会見でアレフ批判も、麻原彰晃死刑囚ら7人死刑執行

2018年07月06日 13:23  弁護士ドットコム

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オウム真理教事件をめぐり、死刑が確定していた元代表の麻原彰晃(本名:松本智津夫)死刑囚ら7人の死刑が7月6日午前、東京拘置所などで執行された。これを受け、元オウム真理教幹部で、「ひかりの輪」代表の上祐史浩氏は「その当時私も教団において、重大な責任を有している。被害者遺族に深くお詫び申し上げたいと思う」と述べた。


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司法記者クラブ(東京・霞が関)で会見を開いた上祐氏は、冒頭、「被害者の皆さまへの被害者賠償に努めるとともに、(オウム真理教の後継団体)『アレフ』の拡大抑止などの事件再発防止に努めていきたいと思います」などとコメントを読み上げた。


●「麻原やその他から見ると、(私は)裏切り者」

上祐氏は麻原死刑囚の死刑執行について、報道機関の知り合いから電話で一報を受けたという。


麻原死刑囚についてどう思うかを問われると、「10年以上前に、オウムのアレフを脱会しておりますので、特段のかつてのような思いはありません」としながらも、「逆にそれ以来、麻原を批判してまいりましたので、そういった意味で10年以上、一種の緊張があったのは率直なところでありました」とコメント。


「麻原やその他から見ると、(私は)裏切り者なわけであります。麻原は接見もしませんし、大丈夫だとは思っていましたが…ご推察いただきたい」と話した。


●「未だ麻原の盲信の中に」とアレフを批判

上祐氏が代表を務める「ひかりの輪」では、「アレフ」の脱会支援を行なっている。


上祐氏は「アレフ」について、「未だ麻原の盲信の中にいて、一連の事件が陰謀であると主張しており、若い信者を中心に勧誘している。今回の死刑執行を受け止め、事件関与を認め、反省と謝罪をした上で、被害者団体の皆さんと今後こそ賠償契約を改めて締結して実行してもらいたい」と話した。


また、オウム真理教事件の被害者らへの賠償手続きを担う「オウム真理教犯罪被害者支援機構」が「アレフ」に未払い賠償金の支払いを求めている訴訟に触れ、「裁判でアレフが争うことなく、早期に結審し、賠償に応じることを望んでいる」と話した。


●配布されたコメント全文


会見では、コメントも配布した。以下、全文を紹介する。


麻原死刑囚等の死刑執行について


ひかりの輪


代表 上祐史浩


本日、麻原死刑囚をはじめとするオウム事件の確定死刑囚の死刑が執行されました。本日は、くしくも、当団体が被害者団体との間で被害者賠償契約を締結した日(2009年7月5日)から、ちょうど9年目の節目の日でもあります。この日に執行されたことの重みもかみしめ、当団体はよりいっそう被害者の皆さまへの被害者賠償に努めるとともに、アレフの拡大抑止などの事件再発防止に努めていきたいと思います。


(弁護士ドットコムニュース)