今季2度目の表彰台は、予選14番手からの大追撃で2位フィニッシュ! 全8戦で争われるスーパーGTシリーズの第4戦、『Chang SUPER GT RACE』がタイのチャン・インターナショナルサーキットで開催された。今年もaprは2台のトヨタプリウスZVW51を走らせ、#31 TOYOTA PRIUS apr GTを、新たにコンビを組むことになった、嵯峨宏紀選手と平手晃平選手に託すこととなった。
ここまで一進一退の展開となっている#31 TOYOTA PRIUS apr GTは、第2戦の富士で予選7番手から2位でフィニッシュした一方で、第1戦の岡山では一時2番手まで上がりながらリタイア、そして前回の鈴鹿では9位に甘んじているからだ。
青空に白い雲が浮かぶなかで、走行が開始された。#31 TOYOTA PRIUS apr GTには、まず嵯峨選手が乗り込み、いつものようにチェックラップのみ行ってピットイン。ほぼ10分後から本格的な走行開始となった。赤旗は最後まで出なかったこともあり、メニューは順調にこなされていき、セットアップも進んでいくなか、3度目のピットの後に嵯峨選手は1分33秒995をマーク。ちょうど1時間目を境に平手選手と交代する。
そして、終了間際の1周にすべてを賭けて、激しくコースを攻め込んだ嵯峨選手は1分43秒918をマークし、その時点で14番手につけたところでチェッカーが振られることに。ぎりぎりQ1突破かと思われたものの、その後2台に逆転を許したことで惜しくも突破ならず。やはりFIA-GT3とのストレートでの差を実感させられることとなるも、再車検でトップ、そして3番手の車両に違反があったことから、ふたつ順位は繰り上がることになり、#31 TOYOTA PRIUS apr GTは、14番手から決勝に挑むこととなった。
決勝レース(66周) 7月1日(日)15:00~ 決勝レースの行われる日曜日は、まさに暑さのピークと言えた。スタート直前の気温は32度、路面温度は47度にまで達し、これはレースウィークで最高。日差しが強く、体感はそれ以上であるものの、タイヤ的には想定の範囲どおり絶好のコンディションとなっていた。決勝の前には土曜日に行われなかったサーキットサファリ、そして通常のウォームアップが20分間ずつ行われて、決勝に向けた#31 TOYOTA PRIUS apr GTの最終チェックが実施された。
しかし、前にいるのはいずれもストレート自慢のFIA-GT3ばかり。そこでいくつか立てられていた作戦のうち、早めの交代策を選択することとなった。23周目に#31 TOYOTA PRIUS apr GTはピットイン。平手選手に交代するとともに、タイヤは4本ともに交換。早々にピットに入ってきた車両の中では、5番手でレースを折り返すこととなった。
まだピットに入っていない車両を間に挟まずに済んだこともあり、実際に戦い合っている車両との差を平手選手は徐々に詰めていく。そして、全車がピットに入ると#31 TOYOTA PRIUS apr GTは5番手に。トップこそ逃げていたが、2番手の車両は視界のうち。その2番手争いが激しくなっていたこともあって平手選手はさらに間隔を詰める。
52周目、ついに平手選手は2番手集団をキャッチアップ!まず54周目に1台をかわし、55周目には3番手に浮上する。こうなったらもう止まらない。58周目のターン7で前を行く車両がコース上のデブリを踏みタイヤがパンク。それによってオーバーランしたこともあって平手選手と#31 TOYOTA PRIUS apr GTは、その脇をすり抜けていき、ついに2番手まで浮上することとなった。