WRC世界ラリー選手権に参戦中のMスポーツ・フォードを率いるマルコム・ウィルソン代表は第6戦ポルトガルでランキング首位から陥落したセバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)のシリーズ6連覇に自信をみせた。
WRCで5年連続のチャンピオンを獲得し、“絶対王者”として君臨してきたオジエだが、第6戦ポルトガルでは競技序盤にマシントラブルでリタイア。ヒュンダイのティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)にランキング首位の座を明け渡した。
また、6月7~10日に行われた第7戦イタリア・サルディニアでは最終SSでヌービルに逆転を許して総合優勝はならず。トップと27点差のランキング2番手でシリーズ後半の6戦へ臨む。
ウィルソン代表はWRC公式サイト『WRC.com』に対し、オジエがヌービルを打ち倒し、シリーズ6連覇を成し遂げることを確信していると語った。
「去年の戦いぶりやティエリーの走りを見て、彼がどれだけ強力な相手なのかは把握している」とウィルソン。
「今の時点ではティエリーがチャンピオンシップをリードしている。しかし、セバスチャンはチャンピオンシップでの勝ち方を熟知しているドライバーだ」
「我々は諦めるつもりはないし、セバスチャンに諦める気がないことも知っている。とにかくチームにかかわる全員が100%の働きをしなくては」
シリーズ第8戦となる7月26~29日のラリー・フィンランドは昨年、オジエがサスペンショントラブルからリタイアを余儀なくされたイベント。しかし、チームはラリー・フィンランドでマシンにアップデートを施す予定で、ウィルソンは好成績へ期待を示している。
「事前テストは予定どおりに進んだし、いい収穫を得られた。マシンにはいくつか改良も施している」
「確かに、去年はセバスチャンにトラブルが起きた。ただ、エルフィン(エバンス)とテーム(スニネン)はコンペティティブだったから、悲観的になる理由は見当たらない」
「天候に恵まれて、気温も上がれば先頭走者ではないセバスチャンは大きなアドバンテージを得るはずだ。ただ、(荒天となった第6戦イタリア)サルディニアのように雨が降ってしまうと、我々のアドバンテージは消えてしまう」