7月24~29日にベルギーのスパ・フランコルシャンで開催されるブランパンGTシリーズ第7戦『トタル・スパ24時間』に先駆け7月3~4日、同地で事前テストが行われた。3日の公式テストはオプティマム・レーシングの175号車アストンマーチンV12バンテージがファステストラップを記録し、翌4日のプライベートテストではベントレー・チームMスポーツの8号車ベントレー・コンチネンタルGT3が全体ベストとなる2分19秒637を記録している。
2018年大会で70回目の開催となるスパ24時間。欧州を転戦するブランパンGTシリーズと、鈴鹿10時間レースを含む全4戦で争われるIGTCインターコンチネンタルGTチャレンジというふたつのシリーズのハイライトとして知られるこの一戦は、通常のレースで得られるポイントに加えてボーナスポイントが獲得できることから、両シリーズのシリーズチャンピオン争いを左右するイベントとなる。
そんなスパ24時間の公式テストデーは3日(月)、午前と午後で合計8時間にのぼるセッションが設けられ、64台のGT3カーが本戦に向けたチェックなどを行なった。晴天のなか行われた午前のセッションでトップに立ったのは、ベルジャン・アウディクラブ・チームWRTの2号車アウディR8 LMS。タイムは2分19秒999だった。
わずかに雲が出てきたことで気温が下がった午後のセッションでは多くのマシンがタイムを伸ばしていく。
最終的に2分19秒802をマークした175号車アストンマーチンがこの日の全体トップとなり、0.031秒差でハーバート・モータースポーツの991号車ポルシェ911 GT3 Rが2番手に。3番手となったGT SPORT・モチュール・チームRJNの23号車ニッサンGT-RニスモGT3、ベントレー陣営の7号車ベントレー、2号車アウディまでのトップ5台が2分19秒台に入っている。
公式テストの翌日はWRT主催のプライベートテストが行われ、ここでは53台が走行を重ねた。
この日は午前のセッション開始前に雨が降ったものの、各車が走り出す前に路面が乾き前日に続いてドライでの走行となった。
そんな午前は新型ベントレー勢が速さを見せ、アンディ・ソウセック/マキシム・スーレ/ビンセント・アブリル組8号車ベントレーが2分19秒637というタイムでトップに立つと、これに僚友7号車ベントレーが2分20秒219で続いた。
3番手には今シーズンからブランパンGTシリーズに復帰したアストンマーチンのカスタマーチーム、R-モータースポートの62号車アストンマーチンV12バンテージGT3が入り、ガレージ59の58号車マクラーレン650S GT3が4番手となったことでイギリス車がトップ4を独占する結果となっている。
午後になるとBMWのカスタマーチームであるローヴェ・レーシングの99号車BMW M6 GT3が、午後のタイムと総合タイムの両方でベントレー勢の間に割って入る2分20秒172をマーク。
99号車と98号車の2台体制を敷く同チームは現在までにドライバーラインアップを発表していないが、今テストではニック・キャツバーグ/ジョン・エドワーズ/マルコ・ウィットマン/イェンス・クリングマンが2台のBMWのステアリングを握っている。
午後の3番手にはラム・レーシングの49号車メルセデスAMG GT3が入り、4番手から7番手まではモンタプラスト・バイ・ランドの29号車、アウディスポーツ・チームWRTの1号車、アウディスポーツ・チーム・サンテロックの25号車というアウディR8 LMS勢が続いた。
なお、4日のプライベートテストには前日に3番手タイムをマークした23号車GT-Rや、72号車フェラーリ488 GT3を走らせるSMPレーシング、さらに34号車BMW M6 GT3で参戦するワーケンホルスト・モータースポーツといったプロクラスの複数のチームが参加を見合わせている。