オーバーテイクを促進するという今季の動きを受け、FIAは今週末のイギリスGPに向けてシルバーストンに3カ所目のDRSゾーンを追加設定した。
興味深いことに、スタート/フィニッシュラインに沿ってスタートする新たなDRSゾーンは、初めのふたつの高速コーナーである『アビー』と『ファーム』を含むことになる。ここは通常、燃料積載量が少ない時には、ドライバーたちが全開で走り抜ける場所だ。
ふたつの連続したコーナーをDRSを開いたままフルスピードで走り抜けることは、シルバーストンでレースをするドライバーたちにとって新たな挑戦とスパイスを加えることになりそうだ。
「それほど長いDRSゾーンではないが、興味深いのはもしドライバーがそうしたいと望めば、ターン1を通る間にずっとDRSを利用できるということだ」とFIAのレースディレクターであるチャーリー・ホワイティングは述べた。
「最終コーナーの出口となるターン18を過ぎたところでDRSを起動したら、ブレーキを踏むか速度を弛めた時のみDRSが閉まることになる。彼らはターン1と2でDRSをオープンにしたまま走り抜けることができるかもしれない。どうなるか見ものだ」
先週末に行われたオーストリアGPの内容と、レッドブルリンクのターン1と3の間に設定された3カ所目のDRSゾーンがいかにレースにインパクトを与えたかを評価したホワイティングは、3カ所目のDRSを設置したことに満足しているという。
「実際のところ、(オーストリアGPでは)DRSが多少役に立ったと考えている」
「F2では確実に役に立っていただろう。まさにDRSゾーンは彼らにより良いオーバーテイクのチャンスを与えていた。ターン3に差し掛かる部分では、予想よりもマシンがより接近するのが頻繁に見受けられたのだ」
「それから、ターン4に入るところで度々オーバーテイクを見ることができた。だから私は非常に上手くいったと考えている。一部のドライバーが予想したほどに簡単にはならなかったのだ」