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共働き世帯「家事の分担」どうしてる? 妻の半数が不満も、家事をして注意された夫も3割

2018年07月04日 15:22  Techinsight Japan

Techinsight Japan

共働き世帯は家事をどうこなしている?
夫婦で共働きをしていると、どうしても負担となってくるのが家事だ。仕事で疲れてヘトヘトになって帰宅しても、ゆっくり休むどころか家事が待っているとなれば、疲労は溜まる一方だ。そんな共働き世帯を対象にした「働き方改革と家庭生活の変化に関する調査」がこのたび実施された。政府が推し進める「働き方改革」により共働き世帯に変化はあったのだろうか。

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30代~50代の働く既婚男女、共働き世帯500名に実施した調査で、3人に1人が「最近平日家にいる時間が増えている」と感じていることが判明した。家に早く帰れるようになったきっかけは「働き方改革を受けて職場から指示があった」が22.7%で女性のトップに。さらに「子どもが生まれた」(18.2%)、「仕事の能率が上がった」(16.7%)と続くが、「職場に早く帰るムードができた」(6.1%)との回答もあり、働き方改革が職場に影響を及ぼしていることが見てとれる。


では、共働き世帯の夫婦の家事分担はどのようなものか。その割合を聞いてみたところ、平均で妻74.9%に対して夫25.1%となり、妻が夫に比べて3倍の家事をこなしているという状況が分かった。当然の結果として「家事分担に満足しているか」の問いに、不満を持つ夫が20.0%に対して妻は49.2%とほぼ2人に1人が何らかの不満を感じていることが明らかに。家事の負担は妻に多大なしわ寄せがいっていると考えられる。


さらに働く女性が最も負担に感じる家事を質問したところ、「炊事」(51.2%)がダントツ、2位は「掃除」(24.8%)、3位は「育児」(6.4%)という結果が出た。ちなみに炊事に費やす一日あたりの時間は平均67.3分。少しでも夫に家事をこなしてもらいたいところだが、実は夫に家事をしてもらい後悔した妻も40.4%もいる。具体的には「主人に食器洗いをしてもらったところ、きちんと洗われておらず、最終的に私が洗った」(38歳女性)、「料理をさせても掃除をさせても結局やり直しする羽目になる」(41歳女性)とのコメントがあった。逆に「自分が家事をして注意された」夫も31.6%いて、「感謝されるどころか小言を言われてしまうことが多々ある」(44歳男性)、「洗濯物をたたんだら直された」(30代男性)と回答しており、妻の負担を減らす方法として夫が家事をするためには両者の歩み寄りが必要なようだ。


他に、妻の家事負担を減らすために「自分でやらない」という手段がある。家事代行サービスや、食事のデリバリーサービスなどを利用する方法だ。このようなサービスを利用したことがある人は、30代が最も多く27.4%。50代は10.2%しかおらず、ほとんどの人たちが自分で家事をこなしている様子がうかがえる。

一筋縄ではいかない共働き世帯の家事問題。今回の調査をもとにお弁当の「ほっかほっか亭」が社内プロジェクトを発足させ、週に一度は家事をしない日をつくり、家族のだんらんを楽しむ「ノーキッチンDay」(http://www.hokkacamp.com/nokitchen/)を推奨している。取り組みの一環として座談会で働く女性からリアルな本音を聞き、こうした声に応えていくとしている。週に一度でも家事を忘れられる日があれば心身ともにリフレッシュできそうだが、実現には夫婦の協力が必要だろう。
(TechinsightJapan編集部 高沢みはる)