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w-inds.が『100』で追求した“ジャンルレスなポップス”「僕らが歩んできた道を表現できると思った」

2018年07月04日 11:02  リアルサウンド

リアルサウンド

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 橘慶太のセルフプロデュースによって最新のクラブミュージックを取り入れた刺激的な活動を展開した2017年を経て、今年発表したシングル『Dirty Talk』や3月からスタートしたファンクラブツアー『w-inds. FAN CLUB LIVE TOUR 2018 ~ESCORT~』では、ふたたび実験性とポップさとを融合させて新境地を切り開いたw-inds.。彼らがそのモードをさらに追求した最新フルアルバム『100』を完成させた。


 メンバー3人の年齢を合計すると「100」になることから『100』と名付けられた今回の作品から感じられるのは、結成以来変わらぬ彼らの音楽への情熱と、これまでの活動を経たからこその新たな変化。新作の制作背景と、ますます強固になるグループのトライアングルについて、メンバー3人に聞いた。(杉山仁)


(関連:w-inds.からCRAZYBOY、Red Velvetまで…世界と勝負できるハイクオリティな新作


■「気負わない」雰囲気は、今の僕たちの好きな感覚


――今回の最新アルバム『100』のリリースが発表されたのは『w-inds. FAN CLUB LIVE TOUR 2018 ~ESCORT~』のファイナルとなった、パシフィコ横浜公演でした。まずはファンクラブツアーのことを振り返ってもらえますか?


橘慶太(以下、慶太):僕としては自由に楽しむような雰囲気も強かったですけど、同時に、夏のライブに向けて試したことも多いツアーでした。その中でよかった部分と悪かった部分とを上手くつかめた、すごく収穫のあるライブだったと思います。「昔の曲と今の曲をどんな風に披露したら、ナチュラルに両方が馴染むか?」ということが、あのツアーを通して自分たちの中でも見えてきた部分があったんですよ。その上で、ライブ自体はすごくアットホームな雰囲気で、来てくれたみんなが楽しんでくれたのがすごく嬉しかったですね。今回の『100』をリリースして、そのツアーを回る前に、すごくいいツアーができたな、という感覚でした。


――確かに、あのツアーでは「Time Has Gone」のようなクラブミュージックの最先端に舵を切った曲と、過去の曲とが、自然に混ざり合っていくような魅力を感じました。


千葉涼平(以下、涼平):サウンドの統一感という意味では、バンドアレンジで曲を披露できたことも大きかったんじゃないかと思います。


慶太:あのツアーでは、「ダンスミュージックの要素がある曲をバンドアレンジで披露する」ことや、「昔の楽曲を今っぽくアレンジする」ことを意識していました。そこは僕ら自身も上手くできるか分からない状態からスタートしたことだったんで、それがやれたことは大きな自信や、新たな可能性につながっていったような気がします。


――そのMCでも伝えていた通り、今回の『100』というタイトルは、みなさんの年齢を合わせたら「100」になることから付けられているそうですね。これに気づいたのは、いつのことだったんですか?


慶太:ある日、車で移動中に、うちのマネージャーから「みなさん、今年で年齢を足したら100になりますよ」という話が出てきました。それで、僕らも「マジですか?!」と驚いて。そのときに「記念にアルバムを作りますか? 『100』っていうタイトル、いいですよね」という話になったのがはじまりです。『100』というタイトルにするなら、自分たちのこれまでの経験をすべて詰め込んだ作品にしようと思っていましたね。これまでの経験を集めて、それを自分たちでプロデュースして、w-inds.がこれまで通ってきたポップス、ファンク、ヒップホップの要素を織り交ぜながら、トータルとして“ジャンルレスなポップス”を作れば、僕らが歩んできた道を表現できると思ったんですよ。


――それがちょうど、ファンクラブツアーのときに試していたモードとも、深く重なったということだったんですね。実際に作りはじめたのは、いつ頃のことだったんですか?


涼平:確か……4月の中旬ぐらいでした。


慶太:その頃から、一気に曲を作りはじめました。僕は基本的に楽観的なところがあるので、最初は「すぐにできるでしょ!」と思っていたら……実際は結構大変でした(笑)。でも、そういう作り方をしたからこそできる作品というのもあると思うんですよね。


――短い期間に集中して制作することで、今のみなさんのモードが自然にアルバムに反映される部分もあるかもしれません。


慶太:そういう「気負わない」雰囲気は、今の僕たちの好きな感覚です。今回は9曲目の「The love」と、10曲目の「All my love is here for you」が最初にできたんですけど、こういうアンビエントっぽいR&Bは世界の音楽シーンのトレンドでもあるので、最初はこの方向で一枚作ろうと思っていました。ただ、それだと日本ではちょっと厳しいかなと思ったし、w-inds.としてツアーでその曲をやることを考えても、いいイメージが浮かんでこなかったんですよね。それで少しシフトチェンジして、「Dirty Talk」と「Time Has Gone」との間を埋めるようなポップスを作っていくことにしました。そこから「Temporary」ができたり、「I missed you」ができたり、「Celebration」ができたりしていったという感じです。


緒方龍一(以下、龍一):慶太が曲を作るごとに僕らも随時それを聴いて、「どっちの感じでいく?」みたいなことを話し合いきました。最初に「やろう」と言っていた曲を外すこともありましたね。


慶太:そうそう、そういう曲も2~3曲あったよね。


――涼平さんと龍一さんは、今回上がってくる曲にどんな魅力を感じていましたか?


慶太:(異論を挟ませないように)それはもう、全曲よかったですよね?


龍一:(笑)。僕らとしても、最初は完成したものよりもアンビエントなR&B寄りのイメージや、ヒップホップ的なビートの強い作品になると思っていたんですけど、それが徐々に変化していきました。今改めてアルバムを聴いてみると、さっき慶太が言ってくれたような“w-inds.なりのジャンルレスなポップス”や、今僕らが一番かっこいい/気持ちいいと思えるようなサウンドに仕上がっていると思いますね。


――1曲目の「Bring back the summer」に、歌詞を通してこれまでのw-inds.の歩みを振り返るような雰囲気があるところがとても印象的でした。


慶太:メンバーやファンのみなさんと今まで歩んでこられた今だからこその曲を作りたいと思っていたんですよ。自分たち自身もこれまで一生懸命頑張ってきたつもりですけど、今のw-inds.があるのは何より、ずっとついて来てくれたファンのみなさんがいたからだし、僕らの曲を「w-inds.の音楽」や「w-inds.のエンターテインメント」に変えてくれたのは、ファンのみなさんなので。そういう気持ちをまずは1曲目で歌いました。それに、「w-inds.がまた夏に戻ってきたぞ」という、気持ちを上げるような、w-inds.クルーとファンの人たちが喜ぶような曲にしようとも思っていた曲ですね。この曲は最初にコード感を考えたんですけど、(シンセを)パーンと弾いたときにこのメロディと歌詞が出てきたんです。その段階ではアレンジをもっとアゲアゲなものにしようと思っていたものの、もっと洒脱な音にした方が、今のw-inds.の方向性に近いと思って、アレンジとテンポを変えていきました。


涼平:ファンのみんなへの思いが、3人それぞれの歌詞にちりばめられているところが泣けますよね。俺らはメッセージを送る側ですけど、聴いてくれる人の中には、この曲を聴いてこれまでのことを色々と思い出してくれる人もいると思います。


龍一:すごく優しいメッセージがあって、「思い出」や「今までとこれから」というものを、歌に乗せてメッセージとして届けられる曲で。涙こそ出ないものの泣ける……。


慶太:この曲を聴いて出た龍一さんの名言なんですよ(笑)。「涙こそ出ないものの泣ける」。


涼平:それ、ずっと言ってる(笑)。


龍一:いやいや、本当に泣けると思いますよ、この曲は。


――今のみなさんの気持ちがストレートに出ている曲でもあると思いますか?


涼平:たとえば、僕は〈マンネリなんて言わせないさ〉という部分がすごく好きで。「w-inds.だけが突き進むんじゃなくて、ファンの方も一緒に連れていきたい。だけど立ち止まらずに、前に進んで行きたい」という気持ちが、このフレーズに詰まっていると思うんですよね。


龍一:「変わり続けていく」「変わることに対して恐れない」というのは、w-inds.がずっと大切にしてきた部分だと思います。


――龍一さんが話してくれた「優しいメッセージ」というニュアンスも、今のw-inds.ならではのような気がしますね。


慶太:今のw-inds.は、必要以上に自分たちを大きく見せたり、背伸びをしたりするような感覚がなくなってきていると思うんですよ。今まではどこか背伸びをして、少し着飾っていた部分があって、振り返ってみると、「子供っぽいからこそ、大人っぽい曲をやってみよう」ということもあったと思うんです。でも、それが年を重ねるごとになくなってきたというか。自分を全部さらけ出しても、それをエンターテインメントとしてしっかりやれるという気持ちがある。これには自分たちでプロデュースをして活動していることも大きいのかもしれないですけど、色んな要素が重なって、等身大の自分たちで今回のようなアルバムが作れたり、パフォーマンスができたりするような状況になってきている気がします。


■“音楽の新たな聞かれ方”に対応したサウンド作りも


――では、今回の『100』の中で、みなさんが特に思い入れの深い曲をそれぞれ挙げてもらって、その制作風景についても教えてもらえますか?


慶太:じゃあ、僕は「Temporary」。この曲はトラックも気に入っているし、それにつられて、歌詞も「ひと夏の恋だ」とひらめきました。書きはじめたときに韻の踏み方や歌詞にまつわる状況も浮かんできて――。それがワーッと一気に湧き出てくるような感覚でした。


涼平:溢れ出てきたんだね。……歌詞の石油王。


慶太:なんだよそれ(笑)。


――「Temporary」はオルタナティブなR&Bの要素と、王道のポップスとしての要素が上手く融合した楽曲になっていると思いました。


慶太:この曲では、アンビエントなR&Bをベースにしながらも、日本のポップスで好まれるような旋律や声の響き、歌詞の世界観を入れました。そういう面でも、意識したことがすべて上手くはまった曲ですね。


――オルタナティブなR&Bでは、最近はどんな曲を聴いているんですか?


慶太:たとえばSZAはすごく好きですし、Kehlaniも好きですね。もちろん、色んな曲を聴いていて、若いプロデューサーもたくさんいますけど、その2組が断トツかもしれないです。


涼平:あと、「Temporary」はドロップの前の「コパーン!」というフィルの感じに、魂を持っていかれるような感覚があって、僕はそこが好きですね。


慶太:実はあのフィルを作るのに、めちゃくちゃ時間をかけました。この曲ではあそこのフィルが肝心だと思って、色んな音を試したし、「いや、この音じゃドロップが入ってこない」とか、色んなことを考えてみたんですよ。


龍一:慶太はそういうディテールにすごくこだわるよね。「Dirty Talk」でも、TVサイズのものと、バンドアレンジのものも含めて、同じ曲でも3パターンあるし。


慶太:ミュージシャンがプレイしたそのときのいいものを使うとか、そういうことを考えています。でも結局は、こだわり過ぎるよりも、耳で聴いてどれだけ入り込めるかを大切にしていますね。だから、曲にとって邪魔だと思う要素はすぐに捨てるし……。


龍一:すぐに変える。曲のアレンジだけではなくて、最近はライブでの出音についても、ライブ中にこまめに調整しているんです。なので、慶太がステージにいる時間があまりない(笑)。ワンフレーズ歌い終わったらそのまま階段を降りて、ずーっと慶太が帰ってこない。


涼平:それぐらい、音を出したり、引いたり、色んなことをこだわっているんです。


慶太:そういえば、今回のアルバムは、大音量で聴くと(低音の振動によって)家が揺れるらしいですよ(笑)。


龍一:まだマスタリング済みのものは僕らにも届いていないんですけど(取材時)、作業をしてくれた人が家で聴いたところ、「低音がやばい」らしくて。(冗談めかして)このアルバムが家を建てるときの強度を測る基準になるかもしれないですよ。「この家は、w-inds.の『100』を鳴らしても揺れません!」って(笑)。


慶太:「えっ、すごい。あの『100』を鳴らしても、揺れないんですか?」ってね(笑)。


――製品版では低音がかなり効いている、と(笑)。お茶の間などではローをカットすることも多いJ-POPのつくりとして挑戦的だと思いますし、とても楽しみですね。


龍一:「Sugar」にしても、個人的にはバラードであんなに低音が効いている曲を聴いたのは初めてかもしれないです。


――涼平さんの思い入れの深い曲というと?


涼平:僕は「Stay Gold」。この曲は中毒性がすごいと思うんですよ。聴いているとずっと頭に残る。それに、歌詞に慶太の人生論が出ているようにも感じられる。それは自分の考え方、生き方とはまた違うから、「なるほどね」と思うところが多いし、色んな人に置き換えて考えることができる曲だと思いますね。


龍一:自分の場合は高いパートがあって、そこが大変でした。あんなに大声を出したのは久しぶりだと思うし、これほど張った声で高いキーまで引っ張っていくのはなかなかなかったと思います。でも、それが歌詞のメッセージの強さとも合っていると思うんですよ。言葉によって伝えたいニュアンスを考えることは、3人ともかなり気を遣っているので。


――では、そんな龍一さんが今回のアルバムの中で思い入れの深い曲を教えてください。


龍一:(悩みながら)結構、日によって思うところが違ったりはするんですけど、まだ話していない曲という意味で、w-inds.初の全面英詞曲のひとつ、「We Gotta Go」にします。同じく英詞の「Celebration」もいい曲ですけど、「We Gotta Go」はラップパートもあって、3人のキャラクターがよく出ていると思うんですよ。3人それぞれの特徴が曲の中にいくつも出てきて、この1曲でグループの魅力を表現する面白さがあるというか。静かなシンセのトラックからはじまって、どんどん最後に向けて盛り上がっていく感じと、歌詞の中で描かれている恋の盛り上がりがリンクしているように感じられるところも好きですね。


涼平:メンバーそれぞれの色が、より出ている楽曲だと思います。


――「英詞で全部やってみよう」というアイデアはどんな風に生まれたんですか?


慶太:Spotifyで自分たちの曲が再生されている地域を見ると、日本の次に再生回数が多いのがアメリカなんですよ。それもあって、英詞の曲にもアプローチしようと思いました。もしかしたら、向こうの人は逆に「日本語の曲が聴きたいんだよ」って思うかもしれないですけどね(笑)。「私、あなたたちの曲で日本語を勉強してるんだけど!」って。


龍一:そういう人には「Temporary」を聴いてもらいましょう(笑)。


慶太:この曲は「音数を少なくしよう」ということを考えていました。最近の海外の曲は音数が少ないですけど、それってSpotifyに入れたときに音圧が下がっても、音数が多い曲より音量が保たれるかららしいんですよ。Spotify独自のラウドネスの規制も関係して、世界の音楽シーンで音数が少なくなっているということを知って、「それを自分たちの曲でやってみたら、どんな鳴りになるだろう?」と思いながら作りました。やっぱり、本番で勉強しないと、勉強にならないと思うんですよね。「これは練習」という気持ちで曲を作っても得るものは少ないと思うし、ライブでも、本番で試した方が得るものは大きいと思うので。


■環境に応じてベストなものに変えていけるパフォーマンスの強み


――ラストの2曲、「Drive All Night」と「Sugar」についても聞かせてください。


涼平:「Drive All Night」のときは、レコーディングの数日前に僕が風邪を引いてしまって……。当日は「ギリギリ大丈夫かな」と思って向かったら、「声大丈夫?」とみんなに言われて、「ギリギリ行けるからやらせてくれない?」と話をしました。それで歌ってみたら、いつもと違う声の成分が出て、「こっちの方がいいね」となったのを覚えていますね。


慶太:この曲は、ギターを3本ぐらい重ねているんですけど、それをひとりで全部重ねて、寂しい思いをして……。


――この曲のカッティングギターは、楽曲の大きな魅力になっていますね。


慶太:自分の好きな単音カッティングのパターンがあって、それがちょうどこのパターンなんですよ。一時期こればかり練習していたぐらいで、大好きな単音カッティングのオンパレードです。僕はもともとナイル・ロジャースが大好きだし、A Taste of Honeyも好きで、この曲にはその要素が入っているし、ファンクで一番好きなのはカッティングギターなんです。


龍一:ファンクの場合、そのカッティングギターが曲の主役になったりしますよね。この曲ではBメロの辺りも、カッティングのリズムがフローに影響を与えたりしていて。


慶太:最後のコードチェンジも工夫しました。フェイクをして、めちゃくちゃ高いところに行って、サビに戻ってきて。そこからサビが二回しあるのかと思ったらコードチェンジして、「すごくジャジーな雰囲気になる」みたいな。ファンクから一瞬アシッドジャズ系になるというのが、僕の売りポイントです(笑)。一方で、最後の「Sugar」は、もともとは詞を書いてくれたちかちゃんという女の子と作っていて、すごくいい曲だったんで、どこかのタイミングで誰かに歌ってほしいと思っていた曲ですね。


龍一:確か、地方に行ったときに、聴かせてくれたような気がするなぁ。


慶太:そうそう。最初は、誰か女性のシンガーに歌ってもらいたかった曲。でも、その機会がくることはなくて、今回のアルバム用に引っぱり出しました。この曲は、ずっと同じ展開がない、どこがサビかも分からないような雰囲気が好きですね。同じメロディを歌っても、トラックのコードが違っていたり、その後ろで鳴っている音が違ったりする。それが、この曲を作っているときの僕のブームだったんですよ。Aメロ→Bメロ→サビという構成は面白くないな、と思って、展開がずっと違うことを意識しました。歌詞の面では、最初にちかちゃんが書いてきてくれたときは全編英語詞でした。その段階からあまりにいい歌詞だったんで、どんな気持ちを歌ったものかを聞いたら、この歌詞は自分のお祖父さんについてのものだったみたいなんですよ。お祖父さんが、「お前は自分の宝物だよ」とずっと言ってくれていて、活動もすごく応援してくれていたみたいで……。そのお祖父さんに向けて書いた歌詞だったんです。その話を聞いてから聴くと、堪らない気持ちになりますよね。


――それで〈もっと会いに行けたのに〉という歌詞が出てくるんですね。それにしても、今回のアルバムには、みなさんがこれまでやってきたこと、経験してきたことが色々と詰め込まれていて、その結果またひとつギアを上げていくような感覚がある作品だと感じました。


慶太:そうですね。デビューした頃は、まさか僕たちが自分自身で全てをプロデュースしてアルバムを作るようになるとは、思ってもいなかったので(『INVISIBLE』には、セルフプロデュース曲とそうではない曲が両方収録されていた)。そう考えると、自分たちでもすごいことだなと思います。自分たちで言うのも変ですけど、ダンス&ボーカルグループとしての新たな形を打ち出せたんじゃないかな、と思っていますね。


――夏にはこの『100』に際してのツアーもありますし、『w-inds. Fes ADSR 2018 –Attitude Dance Sing Rhythm-』の開催も控えています。どんな気持ちで臨もうと思っていますか?


慶太:それぞれパッケージが違っていて、色々な見せ方ができるのは、今の僕たちの良さだと思うんですよ。長年続けているからこそ、今のw-inds.には色んな顔があって、会場やその空間ごとに、そこに合ったパフォーマンスができる。その中のどのパターンでも、自分たちの強みをしっかりと見せることができる。そういう意味では、フェスとツアーとで全然違うものを見せていけるんじゃないかと思います。


涼平:環境に応じて、そのときのベストなものに変えていける、というか。それができるようになったのは、すごくありがたいことですね。


龍一:パフォーマンスの柔軟性という意味では、この間のファンクラブツアーでも、またダンサーがいないパッケージを見せることができるようになったりもして。僕らは、デビュー当時は「Feel The Fate」以外では、基本的にはダンサーなしで3人だけでパフォーマンスすることが多かったんですよ。その時のスタイルに最近また挑戦して、3人だけのパフォーマンスでどれだけお客さんを盛り上げられるか、いいパフォーマンスを届けられるか、ということも考えています。その両方ができるのも、今の自分たちならではの強みだと思うので。