MotoGP第8戦オランダGP、MotoGPクラスは、オランダのTTサーキット・アッセンで決勝レースを行ない、MotoGPクラスの決勝レースはマルク・マルケス(ホンダ)が優勝した。
今年のオランダGPは3日間通して好天に恵まれ、MotoGPクラスの決勝レースも気温23度、路面温度40度のドライコンディションの下、熱戦が繰り広げられた。
ポールポジションからスタートしたマルケスは好スタートでホールショットを取るが、1周目の8コーナーでホルヘ・ロレンソ(ドゥカティ)がトップ浮上する。2周目の15コーナーでマルケスがトップを奪還。序盤からマルケス、ロレンソ、バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)、アンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ)、アレックス・リンス(スズキ)、カル・クラッチロー(ホンダ)、マーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)、ヨハン・ザルコ(ヤマハ)の8人が、コーナーごとに激しくポジションを入れ替えるバトルを展開ながら周回を重ねていく。
このバトルは26周のレースの終盤まで続き、12周目の5コーナーではマルケスのインをついたリンスが立ち上がりでアウト側のマルケスに接触、マルケスがあわやマシンから落ちかけ、審議対象(結果的にペナルティとはならなかった)となるなど、随所で激しいバトルが展開された。
トップに立っては、後退する一進一退の攻防を繰り広げていたマルケスだが、終盤の22周目にトップに浮上するとラストスパートをかけ、後続との差を一気に広げると、最終的に2秒269の差をつけて、今シーズン4勝目を記録した。
2番手争いは最終ラップにリンスとビニャーレスの一騎打ちとなり、高速の15コーナーでリンスがビニャーレスを交わして2番手に浮上するが、続くシケインでラインを外し、ゴールラインまで接戦が展開される。リンスが僅差で逃げ切ってアルゼンチンGP以来となるMotoGPクラス通算2度目となる表彰台を獲得。ビニャーレスもアメリカズGP以来となる今シーズン2度目の表彰台を獲得した。
ドヴィツィオーゾは何度かトップに立つものの、4位でゴール。ロッシも序盤から積極的にトップに立つなど、好走を見せたが、24周目の1コーナーでラインを外し、最後のトップ争いに加わることができず5位でゴール。クラッチローがインディペンデントチームトップの6位に入賞。ロレンソは中盤までトップ争いをリードしたが、バトル中にロッシに追突されマシン後部にダメージを受けるなど、終盤はトップ争いから遅れ、7位と3連勝はならなかった。ザルコは中盤すぎにトップ争いから後退、8位入賞となった。
9位にアルバロ・バウティスタ(ドゥカティ)、10位にジャック・ミラー(ドゥカティ)が入賞。アンドレア・イアンノーネ(スズキ)が11位、ポル・エスパルガロ(KTM)が12位、アレイシ・エスパルガロ(アプリリア)が13位、スコット・レディング(アプリリア)が14位、ダニ・ペドロサ(ホンダ)が15位に入賞した。
16位にティト・ラバット(ドゥカティ)、17位にブラッドリー・スミス(KTM)、18位にハフィス・シャーリン(ヤマハ)が続き、中上貴晶(ホンダ)はレース序盤は15番手付近を走っていたが、その後、後退、19位でチェッカーを受けた。20位にトーマス・ルティ(ホンダ)が続き、ダニロ・ペトルッチ(ドゥカティ)は18周目の5コーナーで転倒、チャビエル・シメオン(ドゥカティ)とカレル・アブラハム(ドゥカティ)はピットに戻りリタイアに終わった。フランコ・モルビデリ(ホンダ)は2日目のフリー走行3回目で転倒負傷し、欠場した。
チャンピオンシップ争いではマルケスが140ポイントとしランキングトップをキープ。ロッシもランキング2位をキープしているが、マルケスとの差は41ポイントに広がり、表彰台に立ったランキング3位のビニャーレスがロッシとの差を6ポイントに縮めた。