FIA F2は今週末行われる第6戦オーストリアと、次戦第7戦イギリスでローリングスタート方式を採用すると発表した。
今年から新車が投入されたFIA F2では、フォーメーションラップやレーススタート時のエンジンストールが相次いでいた。第4戦モナコのレース2では牧野任祐(ロシアンタイム)がエンジンストール、後続のマシンに追突されリタイアを喫している。
FIAは第5戦フランスで対策を講じたものの、アルテム・マルケロフ(ロシアンタイム)を含む数台のマシンがエンジンストールに見舞われており、状況は変わっていない。また、第6戦オーストリアのフリー走行後にスタート練習時間が設けられ、そのなかでは2台のマシンがストールを起こした。
これを受けFIA F2のオーガナイザーは声明を発表。第6戦オーストリアと第7戦イギリスでローリングスタートに変更するとした。また、今回のスタート方式の変更は「安全上の理由」としている。
「ポール・リカールで数台のマシンがスタート時にエンジンストールを起こしたことを受け、今週末のオーストリア戦ではスタート手順の変更を行なった。(第6戦オーストリアの)フリー走行の最後にスタート練習時間を設け、データを分析した。F2オーガーナイザーは適切な方法を探るためにFIAにこれらのデータを提供した」
「F2は現在3連戦の2戦目を迎えており、有効な対策を打つことが難しい。そのため安全上の理由から、第6戦オーストリアと第7戦イギリスではセーフティカーの後ろでフォーメーションラップを開始する」
FIA F2のCEOを務めるブルーノ・ミッシェルは「これは理想的な状況ではないが、ドライバーの安全は最優先事項である」とし、次のように続ける。
「現在我々には問題解決に向けてテストをし、適切な検証をする時間がなく、今回のFIAの判断が最も安全な決定だ。これにより、第8戦ハンガリーや残りのシーズンに向けた問題解決のため十分な時間を確保できるだろう」
このため、第6戦と第7戦のレースはすべてローリングスタート方式で行われる。フォーメーションラップではセーフティカーが先導、トップのマシンがコントロールラインを通過したところからレーススタートとなる。