メルセデスF1トップのトト・ウォルフは、バルテリ・ボッタスはしばしば運の悪さに努力を台無しにされており、これまでの結果は彼の真のパフォーマンスを正確に反映してはいないと述べている。
4月のアゼルバイジャンGPでは、ボッタスは優勝間違いなしと思われたところでパンクに見舞われリタイアに追い込まれた。そして前戦フランスGP決勝では、ぎこちない動きをしたセバスチャン・ベッテルに接触され、優勝争いから外れることになった。
次戦のオーストリアGPでは、彼に運が向いてくることが望まれる。
「コンストラクターズとドライバーズ選手権の両方で首位にある状態で、我々はオーストリアへ向かう。だがレースで優勝するチャンスが欲しかったら、もう一度、細部のすべてを詰めなければならない」とウォルフはチームのプレビューで述べている。
「また特にバルテリのケースで言えば、最近のレースよりも良い結果を目指すためには幸運が必要だ。なぜなら、彼のパフォーマンスなら出せるはずの結果を出せていないからだ」
運には恵まれないものの、ボッタスはメルセデスとの契約を延長することになるようだ。良いニュースは、イギリスGP前に発表されると見られている。
ルイス・ハミルトンがフランスGPで圧倒的な強さを見せたなか、メルセデスは最有力優勝候補としてシュタイアーマルク州のレース会場に向かう。しかし、いつもながらウォルフは勝てて当たり前だとは考えていない。
「最近のレース結果から分かるように、すべては細部の問題なのだ。今シーズンはこれまで以上にそうだ」とウォルフ。
「モントリオールでもル・カステレでも、わずかな差がレース結果の決め手になった。勝つためには細部のすべてを詰める必要がある」
「理論上、我々はオーストリアでは有利な立場にあるはずだ。フランスでは我々のマシンは最速だったし、過去にシュピールベルクでは優れたパフォーマンスを発揮している」
「だが今シーズンは勝てて当たり前だと思うことはできない。トップ3チームのパフォーマンスは非常に近いものなのだ」
「そのため2018年シーズンはファンにとって素晴らしいショーになっているし、チームにとってはエキサイティングな挑戦になっている。激しくプッシュを続け、コースでパフォーマンスを出し続けなければならない」
ウォルフはまた、オーストリアのレッドブルリンクが比較的短いコースであることを強調した。そのため、予選のように最も混乱する状況では、コース上が過密状態になることがあるという。
「オーストリアのコースの周回は比較的短いので、チャレンジングになる。予選では過密状態になるし、マージンもより小さくなるだろう」
「予選には全力で取り組むことを目指していおり、これは非常に重要なことだ。なぜならここはロングストレートがあるにも関わらず、これまでオーバーテイクが難しいコースだった。しかし今年はDRSゾーンが追加されたので、状況が変わるかどうか様子を見る必要があるだろう」