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けやき坂46、冠番組で培われたメンバーの魅力や個性 『KEYABINGO!4』最終回を機に振り返る

2018年06月28日 10:31  リアルサウンド

リアルサウンド

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 けやき坂46(通称:ひらがなけやき)の冠番組『KEYABINGO!4 ひらがなけやきって何?』(日本テレビ)が、6月26日で最終回を迎えた。最終回には現在休業中の影山優佳も参加。全員揃って彼女たちらしいハッピーオーラに包まれたエンディングとなった。


参考:長沢菜々香×加藤史帆、今泉佑唯×齊藤京子……欅坂46×けやき坂46の“越境コンビ”を解説


 欅坂46(通称:漢字欅)や乃木坂46など、これまでもバラエティにおける坂道グループの活躍、知られざるメンバーの魅力を視聴者に届けてきた『KEYABINGO!』シリーズ。同番組で多彩な一面をアピールし、別の仕事に繋げたメンバーも少なくない。『KEYABINGO!4』でも1期生はそれぞれの個性を遺憾なく発揮。初参戦の2期生も未知数な部分が多かっただけに、彼女たちの新しい一面や対応力の高さに驚かされた。


 井口眞緒、加藤史帆、齊藤京子いったメンバーは、もはや安定の領域に入った活躍ぶりを見せていたが、今回はやはり2期生の台頭が目覚ましく、ほぼ全員バラエティの才能を開花させた印象だ。妹キャラを見せた濱岸ひより、”くっきー風メイク”でインパクトを残した松田好花の活躍ぶりは過去の記事で触れたが、特に松田は紹介の際に白塗りの顔がワイプで使われることも多く、番組前半戦のMVPと言える。インタビューでも「頑張って恥を捨ててやったら、みんなめちゃくちゃリアクションしてくれて嬉しかった」(『BOMB!』7月号)とコメントしているように、松田にとっても成長に繋がる重要な機会となったようだ。


 ちなみに、メンバーが様々な職業になりきる企画で「同僚が全員ひらがなけやきの会社だったら」というお題が出た際には、他のメンバーがOLの衣装に身を包む中、松田だけ清掃員役を担当。オチ担当とも思える采配からは、松田がすでにおもしろポジションを確立したことが伝わってきた。そのほか、「プレゼント交換会」企画ではアドリブでギターの弾き語りを行い多彩な一面を見せるなど、バラエティ番組における名バイプレイヤー的なアイドルになっていきそうな潜在能力の高さも感じられた。


 ファッション誌『Seventeen』の専属モデルに抜擢された小坂菜緒も、積極的にバラエティに臨んでいたメンバーの一人。一見クールに見える小坂だが、意外と負けず嫌いな一面もある。小坂の希望によって行われた1期生と2期生のガチンコバトルにて、ぶら下がり耐久バトルを必死に取り組んでいた姿が印象深い。富田真央がインタビューで「菜緒は静かに見えて、意外とむねキュンセリフをみたいなのをやりたい子なんです。企画があると『え、楽しみ』みたいに言うことが多くてノリノリです。」(参考:『MARQUEE』vol127)と話していたように、「萌ゼリフ対決」では関西弁を駆使したセリフで番組お馴染みの妄想カメラマンの心を掴み、男装企画でもイケメンぷりを発揮してメンバーの心を見事に射抜いた。イメージとは裏腹にノリノリでバラエティに参加していく様子は、タレントとしてのさらなる伸び代を感じさせた。


 2期生最年長の宮田愛萌は、趣味が御朱印集めなど、神社仏閣好きの和風娘キャラでスタート。しかし、リップを塗る姿がセクシーだとメンバーからタレ込まれたり、「教師が全員ひらがなけやきの学校」というお題で保健室の先生役を演じた際は、「あんなに教えたのに先生寂しいな~」と生徒を魅了する大人っぽさを見せるなど、欅坂46には珍しいセクシーキャラを確立。今では井口から「色気がすごい」と評され、井口の想像から生まれた「スナック眞緒」のアルバイト定員に指名されるほどだ。


 宮田のライバル的ポジションでピックアップされた潮紗理菜も、新しい一面を見出されたメンバー。SHOWROOM配信での天使っぷりが話題で人気急上昇中の潮。『欅って、書けない?』(テレビ東京)や『KEYABINGO!3』では、それほど目立った活躍をした印象はなかった。しかし、宮田のリップ塗りに対抗する1期生として急遽指名を受け、恥ずかしがりながらリップ塗りに挑戦。セクシーとは言えないが、その可愛らしい姿に癒された視聴者も少なくないはず。さらに「萌ゼリフ対決」では宮田にリベンジするという形で再び指名され、「放課後ジュースをおごって」と照れながらカメラに向かってコメント。自身のキャラとは異なることを振られても、一生懸命挑む姿にアイドルとしての成長が感じられた。


 ひらがな単独のバラエティ番組ということで、今まで以上の実力を発揮したのが東村芽依だ。キャプテン佐々木久美に「全部の感情表現が泣くこと」と言われるほど、泣き虫めいちゃんでお馴染みの東村。しかし、意外にもドッジボールや腕相撲など、2期生との対戦企画で運動能力の高さを発揮し、見た目は弱そうだけど実は強キャラだったということが判明した。さらに大声対決では、いつも小さい声の東村が野太い声で「おばけー」と叫んで一番の記録を出し、プレゼント交換会では普段はゆったりとした東村が私物の茶道セットで手早くお茶をたて、「そんな速い動きできるんだ、やればできるじゃん」と番組MCのサンドウィッチマンを驚かせていた。普段表に出る機会は少ないが、本領を発揮すればオールマイティになんでもこなせる、グループの最強キャラなのかもしれない。


 最終回のエンドロールでは番組サブタイトルである『ひらがなけやきって何?』に対し、「運動神経の良い子が多い」「負けず嫌いが多い」「リアクションが良い」「コメディエンヌが多い」「ハッピーオーラが絶えない」と番組を通して見出された答えが並べられた。これまで漢字欅の影に隠れがちだったひらがなけやき。しかし、同番組を通して世間に彼女たちの魅力や個性が広まり、さらに大きなステージへと飛び出すきっかけになったのではないだろうか。(本 手)