デロイトトーマツコンサルティングは6月25日、「就業観に関する調査」に関するアンケート結果を発表した。調査は今年4月に実施し、大学生920人、新卒2年目までの社会人442人の計1362人から回答を得た。
企業の新卒採用は、学生側有利の売り手市場が続いている。そのような中で、企業側も採用ターゲットを明確化し「この企業で働いてみたい」という学生を増やす採用ブランディングが重要になっている。
調査では大学生・新卒の回答結果を分析し、就業観で6つのタイプに分類した。
1:状況観察型 会社選定において様々な軸で比較検討を行い、状況に応じて最適な意思決定を行う
2:チームワーク重視型 職場の人間関係を何よりも重視し、大切な仲間と共に仕事を遂行する事を志向する
3:自由重視型 自分のやりたい事を柔軟に行える事を重視し、仕事とプライベート両方の充実を志向する
4:安定志向型 企業や人間関係等、所属する環境が長期的に安定している事を重視する
5:自己裁量重視型 自己裁量で仕事を遂行する事を重視し、キャリア初期にはチャレンジ経験を志向する
6:プロフェッショナル志向型 どこに行っても通用するスキルや専門性を高める事を重視し、(それを実現しやすいと学生が考える)大企業を志向する
MARCH卒はチャレンジ経験をする「自己裁量重視型」が低い傾向
調査対象全体での結果では「状況観察型」(31%)が最も多かった。以降、「チームワーク重視型」(21%)、「自由重視型」(18%)、「自己裁量重視型」(10%)、「プロフェッショナル志向型」(8%)と続く。
出身大学分類別に見た場合は、それぞれ異なった構成比となっており、早慶上智では「状況監察型」(41.7%)と「自己裁量重視型」(18.1%)の割合が他と比較して高く、関関同立は「チームワーク重視型」(20.8%)の割合が高い傾向が見られる。
また、旧帝大は「安定志向型」(14.3%)の割合が高く、MARCHは「自己裁量重視型」(8.4%)の割合が低いという結果だった。
男女別に見ると、「自由重視型」では、女性(21.5%)が男性(12.9%)より9ポイント近く高くなっていることがわかり、女性の方が「自分のやりたい事を柔軟に行える事を重視し、仕事とプライベート両方の充実をはかりたい」と考えていることが明らかになった。