真のフラッグシップモデルとして、唯我独尊の境地を行く『トヨタ・センチュリー』が21年ぶりにフルモデルチェンジ。伝統と品格を守りながら華を感じさせ、時代をリードする新しさを付与したエクステリアに加え、品格と匠の技を継承したインテリア、そして5リッターV8ハイブリッドや最新の"Toyota Safety Sense"搭載など、あらゆる方位で最高峰を実現し、この6月22日から発売開始となっている。
1967年、トヨタグループの創始者である豊田佐吉の生誕100年を記念して登場した初代以来、50年にわたって“日本を代表するショーファーカー”としてVIPが愛用してきた『トヨタ・センチュリー』は、この3代目で「継承と進化」を開発テーマに据えた。
これまでの伝統と同様に日本の美意識に通じる静的な均整感を保ちながら、後席を上座とする独自の思想を造形に表現。サイドビューは、あえて傾斜を立てた重厚なクォーターピラーにより後席の存在感を強調し、一目でセンチュリーと分かるデザインとされた他、ショルダー部のキャラクターラインには“几帳面”と呼ばれる、平安時代の屏障具(へいしょうぐ)の柱にあしらわれた面処理の技法を採用。端正に並んで走る2本の線を角として研ぎ出し、わずかな隙に淀みなく通した面を1本の線として際立たせることで、高い格調が与えられている。
さらにセンチュリーの象徴であるフロントセンターの“鳳凰(ほうおう)”エンブレムは、工匠が金型を約1カ月半かけて丁寧に手で彫り込み、躍動する翼のうねりや繊細な羽毛の表情を鮮やかに描き出す、渾身の手仕事で作成。
そのエンブレムを彩る縦格子のフロントグリル奥には、円形を4分の1重ねた縁起の良い七宝(しっぽう)模様を配し、前後二重構造にすることで“品位ある華”を表現した。
またエクステリアを彩る新規開発色のエターナルブラック“神威(かむい)”は、漆黒感を高める黒染料入りのカラークリアなど7層もの塗装に、研ぎと磨きを加えて奥深い艶と輝きを追求。日本の伝統工芸の漆塗りを参考に、流水の中で微細な凹凸を修正する“水研ぎ”を3回実施し、さらにその後、一点のくもりも残さぬよう“鏡面仕上げ”が施される。
そしてセンチュリーのメインシートとなるリヤコンパートメントは、65mm延長されたホイールベースを後席スペースの拡大に充て、乗員の膝まわりや足元に十分なゆとりを提供。後席のスカッフプレートとフロアの段差を従来型より15mm縮小することにより、特製フロアマット装着時には床面がフラットとなるなど、さらに乗降性が向上している。
主賓を迎える後席左座席には、無段階に調整可能な電動オットマンや座り心地を追求したリフレッシュ機能付電動リヤシートを採用。コンソール部には11.6インチリヤシートエンターテインメントシステムを搭載するとともに、12chオーディオアンプと20個のスピーカーを最適配置し、臨場感あふれる空間を創出する。
また、後席アームレストの7インチ大型タッチパネルからは、オーディオに加えてエアコン、シート、リフレッシュ機能、カーテンなどが操作可能となっている。
これまで伝統的にV12を搭載してきた心臓部には、ついにハイブリッドシステムを搭載。5リッターのV型8気筒に、224PS/300Nmを発生するモーターを組み合わせ、駆動用バッテリーにはニッケル水素電池を採用。システム出力は317PSを誇り、JC08モード燃費で13.6km/リッターの環境性能も手にしている。
さらに最新の先進運転支援装備(ADAS)となるToyota Safety Senseを新搭載するとともに、隣車線の死角を走る車両を検知するブラインドスポットモニター、周辺状況を検知して駐車支援するパーキングサポートアラートなども採用。
歩行者検知のプリクラッシュセーフティやステアリングを制御するレーンディパーチャーアラート、全車速追従のレーダークルーズコントロールなども備わり、片側24個のLEDの点灯・消灯を制御し、先行車や対向車に対しては遮光しながらハイビームを照射するアダプティブハイビームシステムも搭載されている。
その他、事故や急病時には専門のオペレーターが警察や消防に取り次ぐほか、エアバッグ作動時には自動でオペレーターに接続するヘルプネット機能も備え、価格は1960万円となっている。
公式サイト: https://toyota.jp/century/