舞台『豊饒の海』が、11月7日から東京・新宿の紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA、12月8日から大阪・森ノ宮ピロティホールで上演される。
パルコによる公演シリーズ『2018 PARCO PRODUCE “三島×MISHIMA”』の第1弾として、三島由紀夫の長編小説『豊饒の海』を舞台化する同公演。原作は三島が執筆に約6年を費やした作品で、『春の雪』『奔馬』『暁の寺』『天人五衰』の全4巻で構成される。今回は4作を1つの舞台作品として創作し、20歳で命を落とした松枝清顕に憧れ続け、取りつかれた男・本多繁邦を軸に物語を展開する。
「美」を象徴する松枝清顕役を演じるのは東出昌大。清顕の影を追い続ける本多繁邦の老齢時代を笈田ヨシ、中年時代を首藤康之、青年時代を大鶴佐助が演じる。さらに3つの黒子を持つ清顕の生まれ変わりとして宮沢氷魚、上杉柊平らが出演。また神野三鈴、初音映莉子も共演者に名を連ねる。
翻案・脚本を手掛けるのはてがみ座を主宰する長田育恵。演出はロンドンのオールドヴィックシアターのアソシエイトディレクターを務めるマックス・ウェブスターが担当。ウェブスターが日本で演出を手掛けるのは、2015年の『メアリー・ステュアート』以来となる。
主演の東出昌大は「思春期より三島由紀夫の虜になり、その作品の多くを読んできた私は、『豊饒の海』の舞台化を聞き震えました。役者になって最大の試練になると思います。持てる全てを注ぎ込みます。三島世界の再現を、楽しみに待っていて下さい」とのコメントを寄せている。
東京公演は11月3日から5日までプレビュー公演が行なわれる。東京公演のチケットは8月26日から販売開始。
なお『2018 PARCO PRODUCE “三島×MISHIMA”』の第2弾は、三島の『命売ります』を原作にした『命売ります―ライフ・フォア・セイル―』。台本と演出はノゾエ征爾が手掛ける。