フォーミュラE第10戦で、ルーカス・ディ・グラッシが歴史的勝利
◆ルーカス ディ・グラッシがスイスで初開催されたE-Prixで優勝
◆Audi e-tron FE04が第9戦に続き2連勝
◆サーキットには10万人以上の大観衆が集結
2018年6月10日 チューリッヒ:電気自動車のレースシリーズ、フォーミュラE選手権の第10戦がスイスのチューリッヒで開催されました。スイスの地で初開催されたこのレースで、ディフェンディングチャンピオンであるアウディスポーツ・アプト・シェフラーのルーカス ディ・グラッシは、記録的な大観衆が見守るなか、アウディに歴史的な勝利をもたらしました。
1954年以来、スイスで国際的なレースが開催されたことは一度もありませんでした。チューリッヒの金融街に設営された市街地サーキットには、国際的なモータースポーツの復帰を待ち望んでいた10万人以上の観客が詰めかけました。
アウディのe-tronテクノロジーは、圧倒的な走りで大観衆を魅了しました。5番グリッドからスタートしたディ・グラッシは、18周目にトップに立つと、そのままライバルを寄せ付けない走りで優勝を飾りました。39周目にチェッカーを受けた時点で、2位に入ったサム・バード(DSヴァージン・レーシング)とは7秒542の大差が付いていました。
今回の勝利は、ディ・グラッシにとってフォーミュラE通算7勝目、2017/2018シーズンでは初めての優勝となりました。チューリッヒ市長のコリーネ・マウフから優勝トロフィーを授与されたディ・グラッシは、次のようにコメントしています。
「最高のレースでした。本当にうれしいです。64年ぶりにスイスで開催されたレースで優勝できるなんて、素晴らしいことです。今日のAudi e-tron FE04は圧倒的に速く、予選5番手から優勝することができました」
ディ・グラッシは、今回の勝利でドライバーズランキング3位に浮上し、7月14日~15日にかけて2レースが開催される最終戦のニューヨークの結果次第では、ランキング2位となる可能性を残しています。ディ・グラッシは、レース前にチームと交わした約束を守り、チューリッヒ湖に飛び込んで歓喜を表現しました。
アウディスポーツ・アプト・シェフラーにとっては、第9戦に続く2連勝、今シーズン3勝目となりました。チームランキングでは、残り2レースを残した時点で、トップのテチーターとの差を11ポイント縮めて2位を維持しています。
今回のレースでは、さらなるポイント獲得のチャンスがありましたが、ネルソン・ピケJr.(パナソニック・ジャガー・レーシング)によって阻まれてしまいました。レース開始直後の1周目、前回のレースで優勝したダニエル・アプトにネルソン・ピケJr.が追突。このアクシデントで、アプトはマシンのリヤウイングを失ってしまいます。
アプトは予定外のピットストップを強いられ、ポイント圏外の13位でのフィニッシュとなりました。アプトは、次のようにコメントしています。
「チームのスタッフは、驚くような速さでリヤウイングを交換してくれました。レースに復帰するまでにセーフティカーが入ってくれると良かったのですが、不運なことに、そうはなりませんでした。とても残念ですが、ルーカスとチームが優勝できたので嬉しいです」
アウディモータースポーツ代表のディーター・ガスは、次のように語っています。
「ダニエルは、本当に不運としか言いようがありません。オープニングラップの混乱の中で起こったあのアクシデントは、どうすることもできませんでした。それでも、今日はチームにとって素晴らしい1日となりました」
「熱狂的な大観衆と素晴らしい雰囲気のなかで、そして最高のサーキットで優勝することができました。ルーカスの走りも見事でした。5番グリッドからスタートして、上位の全マシンをオーバーテイクして優勝するのは、そう簡単なことではありません」
チーム代表のアラン・マクニッシュは、次のように述べています。
「ルーカスは、まさに完璧なタイミングでアタックをしかけていました。彼のチームスタッフにも満足しています。今シーズンは厳しいスタートとなりましたが、現在は完全に本来の力を取り戻しています。そしてもちろん、64年ぶりにスイスで開催されたレースで優勝することができて、たいへんうれしいです」
※本リリースは、AUDI AG配信資料の翻訳版です。