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15代目の新型『トヨタ・クラウン』登場。デザイン、走り、安全性能が全面進化

2018年06月26日 17:21  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

15代目新型トヨタ・クラウン
2018年6月26日
プレスリリース

TOYOTA、クラウンをフルモデルチェンジ
挑戦と革新を続ける初代コネクティッドカー

新たなモビリティライフを提案する、初代コネクティッドカー
“クルマの機能を拡張するコネクティッド”と“デザイン/走り/安全性能の進化”を追求
●車載通信機DCM*1を全車に標準搭載。遠隔で走行アドバイスや車両診断が受けられる“eケアサービス”や“LINEマイカーアカウント”をはじめとしたコネクティッド機能を搭載

●流麗でスポーティな外観デザインと五感に響く品質を追求した内装仕立て

●TNGA*2に基づくプラットフォームの一新などによる意のままの走りの実現

●自転車や夜間の歩行者検知が可能な、最新の“Toyota Safety Sense”をはじめとする先進の予防安全技術の採用

 TOYOTAは、クラウンをフルモデルチェンジし、全国のトヨタ店(東京地区は東京トヨタならびに東京トヨペット)を通じて、6月26日に発売しました。

 クラウンは1955年の誕生以来、つねに革新に挑んできました。8代目(1987年)にTRC*3、9代目(1991年)にはABSといった、今では多くのクルマに採用されるようになった技術も先んじて採用してきました。

 今回15代目となる新型クラウンは、車載通信機DCMを全車に標準搭載した初代コネクティッドカーとして誕生。24時間365日、お客様のクルマとつながることで、人とクルマ、そして社会との全く新しい関係が始まります。例えば、リアルタイムの走行データに基づくメンテナンスのご案内など“安全・安心”や、“快適・便利”なサービスを、お客様にとって最適なタイミングでお届けしていきます。
 
 さらに、スタイルや、走る・曲がる・止まるといった車両性能も、TNGAに基づき磨き上げ、大きく進化させました。特に走りについては、最も過酷と称されるドイツのサーキット、ニュルブルクリンクで走行テストを実施。意のままに操ることのできるハンドリング性能に加え、低速域から高速域、スムーズな路面から荒れた路面など、あらゆる状況において目線のぶれない走行安定性を実現しました。

 開発を担当したチーフエンジニアの秋山晃は、次のように語っています。
 
「初代クラウンが誕生した創業期の意志を継承し、“日本人の頭と腕”で、もう一度世界を驚かせたい。そんな気概で開発を進めてきました。デザインや走り、コネクティッド、すべての面でお客様にハッとしていただけるようなクルマに仕上がったと実感しています」

 挑戦と革新で進化を続けた日本の高級車を代表するクラウンが、さらなる走りの進化と先進のコネクティッド機能をあわせ持ち、初代コネクティッドカーとして新たに始動します。

■販売概要
1.販売店:全国のトヨタ店(東京地区は東京トヨタならびに東京トヨペット)
2.月販目標台数:4,500台
3.店頭発表会:6月30日(土)、7月1日(日)

■生産工場
トヨタ自動車(株) 元町工場

■メーカー希望小売価格
460万6200~718万7400円

*1 DCM:Data Communication Module
*2 TNGA:Toyota New Global Architecture。トヨタ自動車が、基本性能や商品力の飛躍的な向上を良品廉価の考えのもと、技術・営業・調達・生産技術など、各領域が一体で取り組んでいる活動
*3 TRC:Traction Control
*4 北海道・沖縄のみ価格が異なる。価格にはリサイクル料金は含まれない

■車両概要
1.コネクティッドサービス
▽ドライバー、街、社会がつながることで新たなサービスが充実
●コネクティッドサービスをすべてのお客様に体感いただけるよう、車載通信機DCMを全車に標準搭載し、T-Connectサービスを3年間無料で提供します。

●“ヘルプネット”“eケア”といった安全・安心をサポートするサービスに加え、“オペレーターサービス”をはじめとしたカーライフを快適にするサービスも提供します。

●スマホアプリから目的地登録できる“LINEマイカーアカウント”や安全・エコな運転度合いをスマホで確認できる“MyTOYOTA for T-Connect ドライブ診断”といった新サービスを開始します。

①ドライバーとつながる
●安全・安心
・eケア走行アドバイス:
警告灯点灯時、車両から発信される情報をもとにコールセンター(または販売店)から適切なアドバイスを受けることが可能

・eケアヘルスチェックレポート:
エンジンオイル量、電子キーのバッテリー、警告灯点灯状態等についてスマートフォンなどで確認可能。また車両からの情報をもとに、販売店から最適なメンテナンスのアドバイスを受けることも可能

・コネクティッドメンテナンスパック:
定期点検に加え、車両情報(走行距離)を活用し、最適なタイミングでメンテナンスを受けることができるパック

・MyTOYOTA for T-Connect ドライブ診断:
ドライバーの運転傾向をもとに、“安全な運転”“エコな運転”の2つの観点で自動診断し、採点とアドバイスをスマートフォンに配信。また、安全な運転度合いに応じて翌月の保険料が割引される保険プランとも連動

・MyTOYOTA for T-Connect マイカーSecurity(リモート確認・操作):
ドア・トランクの開閉やハザードランプの点灯状態、オートアラームのON/OFFなどがスマートフォンで確認でき、遠隔でドアロック、ハザードランプ消灯のリモート操作も可能

・ヘルプネット*5(エアバッグ連動タイプ):
事故や急病時には専門のオペレーターが警察や消防に取り次ぐほか、エアバッグ作動時には自動でオペレーターに接続。また、車両データをもとに重症度を指定してドクターヘリ等の早期出動判断を行うD-Call Net*6にも対応

・トヨタつながるクルマの保険プラン:
車両から取得した正確な走行データに基づき、毎月の安全運転の度合いを保険料割引に反映させる自動車保険

●快適・便利
・オペレーターサービス:
専任のオペレーターが、ナビの目的地設定やホテル・レストランの予約など、きめ細かく様々なリクエストに対応

・エージェント(音声対話サービス):
音声対話で目的地の検索・設定、ニュースや天気などの情報検索が可能。またハイブリッド音声認識により、発話内容にあわせて車載ナビ(ローカル音声認識)とエージェント(センター音声認識)を自動的に使い分け、よりスムーズな検索を実現

・ハイブリッドナビ:
トヨタスマートセンターの道路交通情報とユーザーの走行情報をもとに、より短時間で到着する最適なルートを車載機に配信。従来の5ルート探索パターンに加え、新たなルートも提供

LINEマイカーアカウント:
LINEのトークでナビの目的地登録が行えるほか、ガソリン残量や天気などのお出かけに便利な情報を得ることが可能

②街とつながる
▽ITS Connect
●クルマ単体の安全性能だけでなく、街全体で安全を守っていくことを目指し、ITS専用周波数(760MHz)を活用したITS Connectをオプション設定。クルマに搭載したセンサーでは捉えきれない見通し外の情報や信号などの情報を、道路に設置されたインフラ設備とクルマ、あるいはクルマ同士が直接通信し、ドライバーに知らせることで安全運転を支援します。

③社会とつながる
▽通れた道マップ
●災害時の救援活動を支援する目的で、トヨタがDCM搭載車両等より収集した情報に基づいた通行実績情報を“通れた道マップ”として、Webサイトで無料公開。直近約24時間の通行実績情報が1時間ごとに更新されており、災害地域での移動に役立てることができます。

*5 株式会社日本緊急通報サービスの登録商標
*6 認定NPO法人 救急ヘリ病院ネットワーク(HEM-Net)の登録商標。詳しくはhttp://www.hemnet.jp/


2.流麗で引き締まったスポーティな外観デザインと五感に響く感性品質を追求した内装
▽外観デザイン
●凝縮された強さと、洗練されたエレガンスの両立によるスポーティセダンの創出を狙いとし、ロングノーズのFRらしいプロポーションと、6ライトウィンドウの採用によるルーフからラゲージにかけての伸びやかで流麗なサイドシルエットを実現しました。また、ボディを凝縮してタイヤの張り出しを強調した低重心でスポーティな骨格を表現しました。

●RS仕様*7には、流れるように点灯するLEDシーケンシャルターンランプ(フロント・リヤ)を設定*8したほか、メッシュタイプのフロントグリル、より低重心でワイドに見せるフロント下部のメッキモールや操縦安定性向上に寄与するサイドエアダムスカート、専用の18インチアルミホイール、4本出しエキゾーストテールパイプ、リヤスポイラー、ドアフレームブラック化などを採用し、スポーティ感をさらに強調しました。

▽内装デザイン
●適度に囲まれたコックピットと開放感の両立により、運転に集中できる居心地の良い空間を創出しました。シンプルで上質なつくり込みと先進デバイスとの対比によって品位と知性を感じさせるモダンな空間を表現。また、つくり込みにおいては、触感、質感、動き、音、細部の見栄えなど、人の五感に響く感性品質にこだわりました。

●運転中でも見やすい遠方配置の8インチディスプレイと操作性を考慮し手前側に配置した7インチディスプレイの2つを連携させた新開発のダブルディスプレイを採用。2画面化を活かしてインストルメントパネル上面を低く抑え、圧迫感の少ない開放的な空間創出にも寄与しています。

●後席は、フロントシート下の足入れスペースを拡大し、足元の心地よさを向上しました。また、シートは日本人の体型に合わせた座面形状の最適化によりフィット性を向上させ、長時間着座時の疲労低減に寄与しています。また、本杢調パネルによる華やかで高級な演出と、ドアLED照明や3席独立エアコンなど後席装備を充実させた“G-Executive”“G-Executive Four”をラインアップしています。

▽内外装色
●金属感をより強調した新色プレシャスガレナを含む全7色の外板色と、スポーティなホワイトを含む全4色の内装色を設定しました。

●自分だけの特別なクラウンを選べる“ジャパンカラーセレクションパッケージ”を設定。日本ならではの繊細な色域の6色を外板色に設定したほか、専用の内装色3色と標準設定の4色の全7色の組み合わせにより、自分らしい“色を選ぶ喜び”を提供します。

*7 RS Advance、RS Advance Four、RS、RS Four、RS-B
*8 除くRS-Bに標準設定

3.TNGAに基づくプラットフォームの一新などによる意のままの走りの実現
▽プラットフォーム
●TNGAに基づくプラットフォームを新採用。パワートレインをより低い位置に配置し低重心化するとともに、フード・フェンダーのアルミ採用や、前後重量配分の最適化により優れた慣性諸元を実現しました。

●フロントはハイマウント式マルチリンクサスペンション、リヤはマルチリンクサスペンションを採用。ステアリング剛性の最適化、アルミダイキャスト製のフロントサスタワーの採用や構造用接着材の塗布量を大幅に増やしたりするなどボディの高剛性化で、意のままのハンドリングと目線がぶれないフラットな乗り心地を実現しました。

▽静粛性の追求
●車両骨格構造の適正化、防音材の適切な配置に加え、アクティブノイズコントロールを採用。スピーカーから逆相の音を出し、ノイズをキャンセルすることで静粛性を向上させています。

▽RS専用パフォーマンスアップアイテム
●RS仕様には走行性能を高める専用アイテムを設定しています。5本スポーク18インチアルミホイール&タイヤを標準装備したほか、専用フロントスタビライザーによりロール剛性を向上。リニアソレノイド式AVS*9を採用することで、大きな入力が入っても適切な減衰力を瞬時に発生させ、余分な動きを抑えて走行性能向上に貢献しています。また、リヤスポイラーの装着によりダウンフォースを確保し、高速安定性を向上させています。さらに、2.0Lターボ車にはリヤパフォーマンスダンパーとリヤフロアブレースを追加採用し、優れた操舵応答性や、荒れた路面での振動感の低減を実現しました

▽ドライブモードセレクト
●スイッチ操作で運転特性の切り替えが行えるドライブモードセレクトを全車に標準装備。さらに、RS仕様にはCustomモードを設け、パワートレイン、シャシー、空調の各制御の組み合わせを自由に選択できるようにし、ドライバーの嗜好に応じた走りを提供します

▽パワートレイン
2.5Lダイナミックフォースエンジン ハイブリッドシステム
●2.5Lハイブリッド車には、高い熱効率と高出力を両立したTNGAエンジン“2.5Lダイナミックフォースエンジン”を搭載したハイブリッドシステムを採用。JC08モード走行燃費で24.0km/L*10(国土交通省審査値)の優れた燃費性能と高い動力性能を両立しています

V型6気筒3.5Lマルチステージハイブリッドシステム
●3.5L車にマルチステージハイブリッドシステムをTOYOTAブランドで初採用しました。
ハイブリッドシステムに有段ギヤを組み合わせたこの機構は、V型6気筒3.5Lエンジンと走行用モーター両方の出力を制御することで、低速から力強い駆動力を生み出します。加えて、低速域から高速域まで、システム効率の高い動作点を選択し、EV走行領域も拡大することで、エモーショナルな走りと燃費性能に優れた快適なクルージング走行を両立しました。

●10段変速制御のトランスミッションは、あらゆる走行シーンにおいて、エンジン回転数をドライバーの意図に対し忠実に変化させたり、応答性の良いモーターアシストを可能とし、アクセル操作に連動したダイレクトな加速フィーリングを実現しました。

2.0L直噴ターボエンジン
●2.0L車には、吸排気効率を高めることにより出力を向上した2.0L直噴ターボエンジンを採用。低回転から優れた応答性を発揮し、全域にわたって高いトルクを確保しています。

ハイブリッドシステムの主要諸元
エンジン型式/排気量(L)/最高出力/最大トルク/モーター最高出力/モーター最大トルク/システム全体出力※/バッテリー

A25A-FXS/2.487/135kW[184PS]/6,000rpm/221N・m[22.5kgf・m]/3,800~5,400rpm/105kW[143PS]/300N・m[30.6kgf・m]/166kW[226PS]/ニッケル水素
8GR-FXS/3.456/220kW[299PS]/6,600rpm/356N・m[36.3kgf・m]/5,100rpm/132kW[180PS]/300N・m[30.6kgf・m]/264kW[359PS]/リチウムイオン
※エンジンとモーターにより、システムとして発揮できる出力。社内測定値

ターボエンジンの主要諸元
エンジン
型式:8AR-FTS
排気量(L):1.998
最高出力(kW[PS]/rpm): 180[245]/5,200~5,800
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm): 350[35.7]/1,650~4,400

*9 AVS:Adaptive Variable Suspension system
*10 RS Advance、RSを除く2WD車の数値。RS Advance、RSは23.4km/L。G-Executive Four を除く4WD車は21.0km/L。G-Executive Fourは20.8km/L

4.最新の“Toyota Safety Sense”をはじめとする先進の予防安全技術
▽第2世代型の予防安全パッケージ“Toyota Safety Sense”を全車に標準装備しました

●歩行者検知(昼間・夜間)・自転車運転者検知(昼間)を行い衝突回避支援または被害軽減を図る“プリクラッシュセーフティ”

●前方車両の追従走行を支援する“レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)”

●レーダークルーズコントロール使用時に、同一車線内中央を走行できるよう操舵を支援する“レーントレーシングアシスト(LTA*11)”

●ハイビームとロービームを自動で切り替える“オートマチックハイビーム(AHB*12)”

●先行車や対向車を遮光しながらハイビームを照射する“アダプティブハイビームシステム(AHS*13)”

●カメラで認識した道路標識をディスプレイに表示することで道路標識の見落としを減らし、安全運転を促す“ロードサインアシスト(RSA*14)

▽パーキングサポートブレーキ(静止物、後方接近車両、後方歩行者)
●駐車場では、壁や柱などの静止障害物のほか、車両や人の往来も多く、周囲の確認や複雑な運転操作でミスも発生しやすいため、低速でのサポートブレーキシステムを設定しています。インテリジェントクリアランスソナー、リヤクロストラフィックオートブレーキに加え、TOYOTAブランド初となる対後方歩行者サポートブレーキを採用*15。リヤカメラで歩行者を検知し、衝突の危険があると判断した場合には、警報およびブレーキ制御で被害軽減に寄与します

*11 LTA:Lane Tracing Assist
*12 AHB:Automatic High beam。RS-B、S“C package”、S Four“C package”、S、S Four、Bに標準設定
*13 AHS:Adaptive High-beam System。RS Advance、RS Advance Four、RS、RS Four、G-Executive、G Executive Four、G、G Fourに標準設定
*14 RSA:Road Sign Assist
*15 パノラミックビューモニター&インテリジェントパーキングアシスト2を装着した場合のみ

クラウン車両情報:https://toyota.jp/crown/