著名ブロガーのHagexさんが6月24日、福岡市内で刺殺された。市内で「100万PVブログ達成への道のり」「ブログトラブル110番」と題した講演を行った直後のことだった。
報道によると、Hagexさんを刺した男は「ネット上でトラブルがあった」「Hagexという名の男を殺してやろうと思った」などと話しているという。ネットでは動揺が広がっている。
イケハヤ氏「執筆活動が原因で殺されてしまうのはあんまり」
Hagexさんは2004年から、はてなダイアリーで「Hagex-day.info」というブログを運営していた。ブログプロフィールの
「三度の飯よりインターネットが大好きなネットウォッチャーのチラ裏日記です。発言小町、2ちゃんねる、炎上、有料メルマガ、はてな、デマといったテーマが大好物です」
の記載の通り、インターネット上の気になる投稿や著名人の騒動について、精力的に更新していた。
今年5月には、インタネットサービス「はてな」上で荒らしユーザーと見られるアカウントについて記事を掲載。自身もこのユーザーから罵詈雑言を送られ、「株式会社はてなは、低能先生に対して『威力業務妨害』で訴えるべき。私のように罵詈雑言に慣れている人は問題ないけれど、いきなり罵倒がくると、たいていの人は怖がってしまう」などと記載していた。今回の事件では、容疑者がこの荒らしユーザーではないかという見方が広まっている。
Hagexさんのブログで「炎上ネタ」として扱われることの多かったブロガーのはあちゅうさんやイケダハヤトさんらは、今回の事件に衝撃を受けている。はあちゅうさんはツイッターで
「嫌な人、って思ってたし、私は本人に会ったこと無いけど、死ぬのは悲しい」
「ハゲ子、ほんとバカだよな…。知らない人だけど。イベント来たんなら、hagexですってこっそり教えてくれたらよかったのに。どんな人だったんだよ。人となりを知りたかった。知らないし、喋ったことないから何も言えないわ。悲しい」
と嘆き、イケダハヤトさんも、
「hagex氏には一方的にdisられてたし、過去ログ漁ればぼくに対する誹謗中傷山ほどありそうだけど、だからといって執筆活動が原因で殺されてしまうのはあんまりだよなぁ……。一方的に難癖つけて恨まれることはブログ書いてたら誰にでもあるし、他人事じゃない」
と綴っていた。
ひろゆき氏「見知らぬ人同士のネットの揉め事が殺人事件まで行ったのは初めてでは」
投資家でブロガーのやまもといちろう氏は、6月25日にブログを更新。
「まだ気持ちの整理がつかない割に、岡本さん(編集部注:Hagexさんの本名)から『最近の山本さんはネタへの反応速度が遅くなった』と空の上から煽られる気がして、まずはエントリーまで」
と、Hagexさんを偲んだ。
2ちゃんねる創設者のひろゆき氏はツイッターで、「ネット上でお互いに顔を知らない同士で揉めるのはあるけど、殺人事件まで行ったケースは日本では初めてな気がします」と言及している。事件を受けネットでは、著名人のみならず一般のネットユーザーからも「ただただ怖い」「私自身も含めて周りの人たちは発信してる人が多いから単純に怖い。決して他人事ではないと思う」と、不安な声が出ている。