2018 F1フランスグランプリ決勝
■メルセデスのルイス・ハミルトン、ポール・リカールで優勝:
ライバル2台がクラッシュしたオープニングラップでセーフティカー導入
■フェラーリのキミ・ライコネン、3位を獲得:
チームメイトのベッテル、後方から巻き返して5位でフィニッシュ
■ピレリがタイトルスポンサーを務めたフランスグランプリで、リチャード・オーリンスキーがデザインした特製“ゴリラ”トロフィーが贈呈された
2018年6月24日、ル・カステレ
波乱のオープニングラップでスタートしたフランスグランプリを、メルセデスのルイス・ハミルトンが制しました。スタート後、ハミルトンのライバル2台がクラッシュし、5周に渡ってセーフティカーが導入されました。
マシンにダメージを負った数名のドライバーが、セーフティカー導入周回中にピットストップを行いました。その中の2名、フェラーリのセバスチャン・ベッテルとメルセデスのバルテリ・ボッタスは、2周目にソフトタイヤへ交換し、レース終盤に2回目のピットストップを行いました。
最後方まで後退した両ドライバーは、この緊急避難的な戦略を活かし、上位まで巻き返してポイント圏内でフィニッシュしました。
メルセデスとレッドブルは、スーパーソフトでスタートしました。ハミルトンと2位を獲得したマックス・フェルスタッペンは、その後ソフトタイヤへ交換する1ストップ戦略を採りました。
フェラーリのキミ・ライコネンは、これとは異なる1ストップ戦略を使用して3位を獲得しました。優勝したハミルトンは、トリコロールに彩られた特製“ゴリラ”トロフィーを手にしました。
このトロフィーは、ピレリがタイトルスポンサーを務めたフランスグランプリを祝福して、著名なフランス人彫刻家のリチャード・オーリンスキーがデザインしたものです。
ピレリカーレーシング責任者マリオ・イゾラのコメント
「不安定な天気予報が、戦略的な闘いへ新たな要素を加えました。雨の可能性によって、各チームは、誤ったタイヤ選択のリスクを回避しようとしました。結果的に雨は降りませんでしたが、雨のリスクは考慮しておくべき可能性のひとつでした」
「予測通り、1ストップが主流のレースとなりましたが、ソフトタイヤでの長いスティントを含め、戦略は多岐に渡りました。また、セバスチャン・ベッテルとバルテリ・ボッタスは、それぞれ異なる2ストップ戦略を使用してポイント圏内でフィニッシュしました」
「フェラーリとメルセデスは、レース状況に対応して、チーム内で戦略を分けました。全3種類のコンパウンドは、レース戦略における有効な選択肢となって強力なパフォーマンスを見せていました。これは、我々の期待通りのものでした」
コンパウンド毎のラップタイム上位
●ソフト
M.フェルスタッペン 1'34.275
L.ハミルトン 1'34.509
D.リカルド 1'35.382
●スーパーソフト
V.ボッタス 1'34.225
K.ライコネン 1'34.398
L.ハミルトン 1'35.663
●ウルトラソフト
S.ベッテル 1'34.485
F.アロンソ 1'35.133
N.ヒュルケンベルグ 1'35.873
最長スティント
●ソフト
S.シロトキン 51Laps
●スーパーソフト
S.バンドーン 40Laps
●ウルトラソフト
B.ハートレー 38Laps
レース戦略
ルイス・ハミルトンが予測どおりの1ストップ戦略で優勝しました。スーパーソフトでスタートしたハミルトンは、33周目にソフトへ交換しました。2位を獲得したマックス・フェルスタッペンも同様の戦略を採りましたが、ハミルトンよりも早いタイミングでピットストップを行いました。
フェラーリのキミ・ライコネンは、ウルトラソフトでスタートし、スーパーソフトでフィニッシュする1ストップ戦略を使用しました。ライコネンは、この戦略によって終盤の決定的な追い上げを行い、表彰台を獲得しました。