トップへ

香取慎吾&草なぎ剛のストーリーは続いていく 『JUNON』対談が映す“しんつよ”コンビの尊さ

2018年06月25日 07:01  リアルサウンド

リアルサウンド

写真

「草なぎ剛を知ってる世界選手権の1位になれる」
「香取慎吾っていう存在自体が好き」


(関連:草なぎ剛、今年の誕生日は香取慎吾がラジオでお祝い トークから感じる“しんつよ”の変わらぬ友情


 香取慎吾と草なぎ剛が雑誌『JUNON』8月号に登場し、友情を確かめる対談を繰り広げた。好きなものが重なったり、全く違う感性を認め合ったり……。ふたりがパーソナリティを務めるラジオ『ShinTsuyo POWER SPLASH』(bayfm)が、誌面で展開されているような気分になる飾らないやりとり。“ベストフレンド”という言葉が幻想ではないことを教えてくれる尊さが、“しんつよ”にはある。


 多くのモノを整理して所有する香取に対して、管理できないからと潔く捨てる草なぎ。健康に気をくばって料理をする草なぎに対して、カレー、ハンバーグ、コロッケと外食続きな香取。全く違うところもあれば、ふたりともファッションが好きという共通点もある。かと思えば、デニム好きな草なぎに対して、デニムをあまりはかない香取。ふたりの会話は、一見噛み合わない平行線のようで、二重らせんのように絡み合う。


 ずっと飽きずに一緒にいられるのはそうした違いを楽しめる間柄だ。主張はするけれど、押し付けない。自分も相手も“そういう人”だと受け入れる柔らかさ。自分にないものを持つ人だから尊敬できる。相手にないものを持つ自分だから面白い。異なる視点に一緒にいる意味を見出す。すべてをさらけ出せるのは、その安心感があるからだろう。


 これまでも、ふたりで一緒にいるラジオではもちろんのこと、それぞれで出演したバラエティのフリートークでも、彼らが語るプライベートにはごくごく自然な形でお互いの存在があった。誕生日にはプレゼントを贈り合い、気に入らなければ「そっちのミスだよね」と笑い、趣味の合うものは「いいじゃん」と遠慮なくもらう。まるで一緒に育った兄弟のようでもあり、一緒にいるのが当たり前になった夫婦のようなのだ。


 ふたりが出会って約30年、ふたりでラジオを続けて20年以上。振り返れば、決して平坦ではなかった。駅前の広場でストリートダンスを楽しんだ10代、公園のブランコで朝まで語り合った20代、毎日のように電話をした30代、そしてSNSでつながった40代……。お互いに救い、救われ、ここまで歩んできたという。彼らがお互いを知るほどすべてを把握しているわけではないが、私たちもふたりが乗り越えてきたいくつもの壁を思い浮かべることができる。


 〈どんなにつらい道が待ってるとしても 僕らなら歩いていけると思うよ〉ふたりがSingTuyoとして歌う「Kiss is my life.」にはこんな一節がある。この歌詞の向こうに彼らの歩みがドキュメンタリー映像のように流れる。それを見届けられたのも、彼らがアイドルだったからに違いない。この美しい友情物語は、稲垣吾郎や、中居正広、木村拓哉、森且行はもちろん彼らを愛したすべての人、そして応援し続けたファンがあってこそ。これからの30年も、きっと大きなうねりがやってくることだろう。だが、そのたびにふたりの周りには多くの人が集まり、支え、そして笑顔を生み出していくはずだ。何より、お互いの存在を心強く思いながら。〈息をしているだけで美しいよ〉ふたりが生き続ける限り続く、長い長い映画のような“しんつよ”のストーリーはこれからも続く。(文=佐藤結衣)