10年ぶりの復活開催、母国ドライバー3人と話題づくめの2018年フランスGPはどんな盛り上がりを見せているのでしょう?ポール・リカールからムッシュ柴田氏が現地の様子をお届けします。
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フランスGP、何と今回が10年ぶりの復活なんですね~(驚)。つい最近まで開催されていたような気がしていたんですが。ちなみにこの写真は、2007年マニクールでのフランスGPの1枚です。
サポートレースのF3で、小林可夢偉選手が初優勝を遂げたのが、この年のフランスGPでのことでした。両脇にいるのがロマン・グロージャンとセバスチャン・ブエミというのも、時代を感じさせます。グロージャンは今やF1でベテランの地位を占め(いろいろ物議を醸すことは多いですが)、ブエミはWECで可夢偉と同じトヨタに所属し、先週のル・マンで勝ったばかり。可夢偉もグロージャンと同じように、今もF1で活躍していても、全然おかしくない逸材だったんですけどね。
僕自身がポール・リカールに来るのは、2002年に高木虎之介がトヨタF1のテストをして以来なので、16年ぶり!
マルセイユに1泊して、翌朝レンタカーでサーキットにやってくると、かなり手前からすでにキャンピングカー渋滞!でもサーキット入口の満開のラベンダーに癒されました。
施設は大改修したということですが、あまり新しい感じはしません。
表彰台の横に立つ、キングコングみたいなオブジェ。フランスの有名な前衛彫刻家の作品らしいですが、やや意味不明です。
でもピエール・ガスリーはうれしがって、盛んにスマホで撮っていました(でもツイッターには、上げてなかったな……)。
一方、チームメイトのブレンドン・ハートレー選手は、コースの下見から戻って来たところ。
こういう写真を撮ると、『ハートレー、ついに更迭を通告された?』なんてキャプションが付きがちですが、単に目にゴミが入ってるだけですからね。でも初日からパワーユニットにトラブルが出てグリッド降格のペナルティを科されたり、ちょっと流れが悪いですね。
一方、木曜日のダニエル・リカルド囲みには、いつも以上の報道陣が押しかけました。来季の去就が注目されてる中、レッドブルとホンダの提携が正式発表。一方でマクラーレンから、22億円の大型オファーの報道も流れましたしね。
本人は、「まだ全然決めてない」と笑ってごまかしてましたけど、フェラーリが第1希望なのは確かです。でもトピックでも書きましたが、つい最近向こうから断りが入った様子。まさかマクラーレンに行くはずもなく、どうやら来季はレッドブル・ホンダで走る可能性が高そうです。
そもそもリカルドにマクラーレンの話が出て来たのは、フェルナンド・アロンソが今季いっぱいで引退する可能性が限りなく高いからです。
今まではほとんど無理だった長時間のインタビューに今回応じてもらえたのは、そういう事情も絡んでいるのかも。こちらが尋ねる前から、ルノーやフェラーリ時代の思い出話をし始めましたからね……。
もはやトップ3チームで、アロンソをほしがるチームもいないでしょうからね。あれだけの才能が、完全燃焼することなくF1を去るとしたら、非常に残念ではありますが。
ということでトップ3チームで空きが出るのは、今のところフェラーリのひとつだけと見られています。
でももしかしたら、ルイス・ハミルトンの電撃引退!なんてことも起きるかもしれません。フリー走行中の真っ最中に、グランドスタンドで愛想振りまいているぐらいでしたから(笑)。