塚本晋也監督の新作映画『斬、』が、11月24日から東京・渋谷のユーロスペースほか全国で公開される。
『斬、』は塚本監督が監督、出演、脚本、撮影、編集、製作を務めた完全オリジナル作で、塚本が初めて挑む時代劇。開国の是非で揺れる江戸時代末期の江戸近郊にある農村を舞台に、時代の波に翻弄される1人の浪人と周囲の人々の姿を通して、生と死の問題に迫る。
主人公の浪人役を演じるのは池松壮亮。浪人の隣人である農家の娘役を蒼井優が演じる。池松と蒼井は共に塚本作品初参加。共演者には中村達也、オーディションで選出された新人・前田隆成と監督自身が名を連ねる。
■池松壮亮のコメント
これまでの俳優人生の中でもかけがえのない作品に出会えたと思っています。この世界の悦びと、同じ数だけある痛みを、11月24日、塚本晋也監督が見せてくれると思います。
■蒼井優のコメント
15歳の私が映画を好きになったきっかけの1本が、塚本監督の「双生児」でした。
その塚本監督の下、3週間という短い期間でしたが、映画作りに本当に大切なものだけに支えられた現場は、私にとってこの上なく幸せでした。
■塚本晋也監督のコメント
このたび初めての時代劇に挑戦しました。
池松壮亮さんと蒼井優さんを迎え、最高に贅沢な作品となりました。
一本の刀を過激に見つめるひとりの若い浪人の姿を通して、過去から今という時代に斬り込んでくる作品になったと思います。