トップへ

NEWS、サッカーテーマソングに共通する特徴は? 2018年W杯をサムライ「BLUE」に染める

2018年06月22日 07:02  リアルサウンド

リアルサウンド

写真

 日本がサムライブルーに染まる時期がやってきた。大いに盛り上がりを見せている『2018 FIFAワールドカップ ロシア』。6月19日にNHKで生中継した日本対コロンビア戦は、関東地区で後半48.7%と高い平均視聴率(ビデオリサーチ調べ)を叩き出した。そして、注目のセネガル戦は、24日24時から日本テレビ系にて生中継される。


(関連:Suchmos、RADWIMPS、NEWS、EXILE……2018年W杯を盛り上げる各局テーマソングに注目


 “日本テレビ系ロシア2018テーマソング”に起用されているのは、6月27日にリリースされるNEWSの「BLUE」だ。NEWSはこれまでも同局のサッカー大会のテーマソングを歌い続けてきた。


 〈あの日泣いた自分にけりつけろ〉のサビが気持ちいい「WORLD QUEST」(2012年)。〈行くぞBLACK,WHITE? YELLOW,GREEN,RED? BLUE,ORANGE? 七色の魔法 ゆるぎない夢へ 走り出すColor〉とイントロからキャッチーな「SEVEN COLORS」(2013年)。〈行くぞ Brazil あのてっぺんまで 祈り高く響け〉と人差し指を高く掲げて歌う「ONE-for the win-」(2014年)。〈Bravo! we go 行け Amigo〉と奮い立たせる「ANTHEM」(2015年)。〈この瞬間 本能で 前人未到の頂きへ〉と叫ぶような力強い歌声が印象的な「KINGDOM」(2017年)。そして、〈吠えろニッポン いざ行こう〉と歌う今年の「BLUE」……。


 こうして歴代のテーマソングを並べてみると、NEWSが歌うアンセムには大きな特徴があることがわかる。いずれもサビの部分に聞き取りやすいシンプルな単語が並ぶのだ。そしてアクセント部分で音が伸びるため、タイミングを合わせて一緒に歌いやすい。「WORLD QUEST」でいえば〈泣いた〉を、“なーいた”、〈けりつけろ〉を“けりつけーろー”といったように。「SEVEN COLORS」では、〈行くぞ〉という掛け声まであることから、BLACK、WHITE、YELLOW、GREEN、RED、BLUE、ORANGEと続けやすい。そのテンポが速くてついていけなかったとしても〈走り出すColor〉が“走り出すかーらー”と待ってくれるので、一緒に気持ちよく盛り上がれる。


 これらの楽曲は、多くがヒロイズムを中心としたクリエイターチーム「ever.y(エバー.ワイ)」が手がけている。サッカー大会テーマソング以外にも、数多くの楽曲をNEWSに提供しているため、彼らの歌声を熟知したチームだ。手越祐也の歌い出しから、小山慶一郎、そして加藤シゲアキへ。ときにハモリを加えながら、増田貴久へとつなぎ、4人揃ってサビへ……それは観客を高揚させるというゴールに向けた巧みなパス回しのようなパート分け。もちろん曲によって、増田のラップや手越のシャウトなど、個人の技を見せる場面もありながら、これがNEWSアンセムの王道パターンとも言えそうだ。


 今回の「BLUE」にも、その正攻法が取り入れられている。落ち着いた歌い出し、そして徐々にリズムに乗り、サビまで歌いつないでいく期待感。サビ前の〈這いつくばって昇ろう さあ頂きへ〉は、サッカーでゴール前までボールがスムーズに運ばれたときのように、聞いているこちらの胸を高ぶらせる。ゴールネットを揺らすがごとく私たちの耳へと届けられるサビは〈吠えろ“にーっぽん”、いざ“いーこう”〉だ。そのメロディは、何度もやってくる。仮に1度目はノリ損ねても、チャンスは続く。そして、気づけば一緒に口ずさんでいるはずだ。24日深夜は思う存分サムライ「BLUE」に染まって、日本代表を応援しよう。(文=佐藤結衣)